Day: 05/03/2022

【長野】摩幌美 Whisky Bar(松本)

松本でウイスキーのモルトバーといえばやはり摩幌美さんではないでしょうか。松本の駅を降りて繁華街の入り口のようなところの角地にドンと店を構えていらっしゃいます。いままでモルトバーというと少し離れたところにあったり、雑居ビルの2階だったり、立地的には分かりにくいケースが多いイメージですが、こちらは本当に喫茶店のような構えというか地図を見るまでもなくすぐに分かりました。以前に松本に来た時にも立ち寄ろうとした記憶があるのですが、確か定休日かでお休みをされており残念ながらそのときはお店の中に入ることができませんでした。今回はちょうどお店が開いたくらいのタイミングで念願の訪問がかないました。実は今回の記事なのですが、訪問直後に執筆したのですがアップロードに失敗していたようで、それを最近になって気づいて書き直しております。したがって、ウイスキーのテイスティングなど細かなところは正直うろ覚えになっておりまして、とりあえず再度執筆したものであることをあらかじめご了承ください。いずれにせよ、素晴らしいモルトーバーです。盛岡にスコッチハウスさんいうオールドボトルで有名なスコッチバーを訪ねたことがありますが、雰囲気的にはそちらと似たような感じかなというのが個人的な印象です。モルトバーは大都会の真ん中だけでなく、地方都市でも本当に素晴らしいバーがたくさんあります。ウイスキーの蒸留所も基本的には交通的に不便なところにあったりするケースがほとんどだと思いますが、モルトバーも同じように都会から離れたところにポツンとあるケースがあります。ウイスキー好きの方が全国からそこを目指してやってくるようなお店も珍しくはありません。摩幌美さんもそうしたモルトバーの一つなのかという認識です。マスターの話ですと、遠くは海外からもやってくるケースもあるとのこと。やはり魅力があればどこからでも人は来るものなのですね。 お店のなかですがスペース的には喫茶店のようなかんじというかゆったりとした広々とした空間が広がります。カウンターに数席あるほかはテーブル席などがいくつかあります。あとは、なんというか書斎に入ったような感じというか、ログハウス調のゆったりしたインテリアで肩肘張らずにゆっくりとお酒が楽しめます。お店が開くと同時に入店したのですが、後からお一人で来られる方やグループで来られる方などが続いて、それほどお酒に詳しくなくても丁寧に接客をされていました。貴重なウイスキーのボトルの棚に眠っているように見えましたが、スタンダードなラインアップを充実していて、モルトウイスキーがメインではありますが初心者から通の方までアットホームな雰囲気で楽しめます。 ダグラスレイン社の「ダブルバレル」 まず頂いたのはボトラーズ・ダグラスレイン社の「ダブルバレル」。スコットランドの中でそれぞれ違う地域にある蒸留所のモルト同士をブレンドした、いわゆる「ヴァッティッドモルト」です。左のグリフィンが描かれているものは、スぺイサイドとローランド。人魚の絵の方はアイラとハイランドであるとのこと。具体的にどこの蒸留所なのかについての情報はありませんでしたが、ともにとても上品な味わいでした。後でボトルの値段も調べてみたのですが、1万円しないような価格で(入手性がどうなっているかは分かりませんが)さすが老舗のボトラーズの商品だという印象です。 地理的にはローランドにも近い、グレンゴイン蒸留所 何か普段飲まないオフィシャルのシングルモルトがないかと棚に目をやっていたところ気になったのがあったので出してもらいました。グレンゴインです。シェリー熟成に定評があります。グレンゴインは区分けとしてはハイランドになりますが、地理的にはグラスゴーから車で30分程度の距離に位置します。(実際に行ったわけではなく、googlemapの検索でしらべましたm(__)m)自分はスコットランドには行ったことがないので、蒸留所などの情報はネットで調べたりが中心なのですが、どこに一番行ってみたいかというならグレンゴイン蒸留所が一番気になります。どこの蒸留所もそうだとは思うのですが、風光明媚な大地にポツンと佇んでいる様子をyoutubeの空撮ビデオで見たことがあり、その美しさに惚れたことが要因です。もちろん、アイラ島なども興味はあるのですが、現実的には非常に遠い。やはりグラスゴーからも近くて手軽にいけそうなグレンゴインとかはグラスゴーまで行けばもう少し足を延ばす程度の距離なので、いつか訪問してみたい蒸留所の一つです。 マスターは相当なベテランの方でウイスキー界の事情にも詳しかったので、以前に群馬太田のバーを訪ねたときのことをお話ししました。その店はスコッチやバーボンをズラリと揃えていたのですが、ジャパニーズはほとんどなく、特にサントリーのボトルが一つも無かったのです。その理由を店のマスターに聞いてみたところ、若いころは憧れだったがある時期に変わったという話をされていました。今では山崎や白州などで海外でも非常に高い評価を得ていますが、やはりひと昔前(1980年代とか、それ以前です)はいろんなお酒があったようで、あまり良くない印象を持たれている方も特に年齢層の高い方にいらっしゃるのですね、というようなことを勝手にしゃべっていました。すると、こんなのがありますということで出てきたのがこちらのオールドボトル。サントリーさんのピュアモルトで、7年とあります。二つ種類があって、それぞれなんであったか忘れましたが、樽違いかだったと思います。詳しくはこちらのページなどに書かれていますが、まさにその1980年代のウイスキーのようです。要は自分で味わってみろ、ということかと理解するとともに、まるで古文書館のように歴史が目の前で紐解かれてポンと出てきたことにビックリしました。(しかも、とても良心的な価格であったことも付け加えておきます。40年以上も前のボトルだと思うのですが。)味わいは、特にここではコメントは控えておきたいと思いますが、あまり普段ジャパニーズは飲まないので、分からないというのが正直なところです。いずれにせよ、お酒は究極を言うとそれはその人の個人の問題。味覚も人それぞれ。いろんな蘊蓄(うんちく)はあると思いますが、自分が美味しいと思えば、だれが何と言おうと美味しいわけで、それを否定することには何の意味もないです。ただ、とにかくこうして実際に「確かめることができあ」ということにただただ驚き感動した次第。そうこうしているうちに帰りの時間がやってきたので足早に店を去りました。また今度はゆっくりと泊りで訪れることができればなと思います。ありがとうございました。

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