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【栃木】BAR×BAR×BAR WATARASE(足利)
今日の訪問先を語るにあたってまずお見せしたいのはコレです。 夕陽がまた素敵だった! ものすごく素敵な景色ですよね?! でも北海道とかじゃありません、完全に関東圏内です。場所は栃木県の足利市です。 雑居ビルの5階だったかと思います。店の看板すらありませんでした。オーナーのこだわりのようで、敢えて出してないとのこと。意外性という意味では憎らしいほどの演出です。 ビルを上がるエレベーターも昔の旧式のもので、ゆっくり、ゆっくりと上がっていきます。 因みに上昇中にも外が窓を通して見えるようになってました。恐らくこのビルとエレベーターができた時は、最新式だったのだと思います。 この感じ。もうこのブログをいくつか読んでらっしゃる方にはお分かりかもしれませんが、私の大好きなノスタルジック昭和です。 そもそも、この足利という街自体が少し昭和ノスタルジーの遺跡のような感じです。このバーの開店まで少し時間があったので街中を散策していた時に撮ったのがこちらの写真。 時が止まったままの劇場(映画館) ただの廃虚じゃないかって?いや、私にはこのくらいが丁度良い感じです。笑 廃墟マニアという訳では無いのですが、その毛は多少あるものと自覚はしています。時間の中に溶け込みながら往時を少し偲ばせるような佇まいがとても惹かれます。 なんですかね。ものすごく安心してしまうんです。こうして時の流れるままに身を委ねられる建物が存在する、そのような街はある程度の「器の持ち主」であると思います。 それもそのはず、この足利というのは平安時代から存続したと言われる学府「足利学校」を擁した地。当時は関東の最高学府であったそうです。もちろん江戸とか東京とかのずっと前の話です。 明治以後も一時は栃木県の中で、県都のある宇都宮に次ぐ2番目の人口を誇りましたが、時代の流れとともに周辺地域の開発(郊外型ショッピングモールなど)により繁華街が廃れてしまい、現在は閑散ととした状況。デパートも複数あったようですが、今では見る影も有りません。しかし、街の各所に点在する寺社仏閣の多さは目を見張るものがあり、その価値は全く色褪せていないように感じました。 さて街の観光案内はこれくらいにしておきますそろそろお店の扉を開けましょうか。 因みに玄関にも看板はありませんでした。一瞬本当に営業してないのかと思いましたが、消毒用のスプレーが置いてあり、なんとなくコレは店の方針だろうと解釈してインターホンを鳴らしました。 少し間を置いてから扉が開かれました。店に通されたら第一印象。え、ここは何処?! インテリアが凄すきます。さっきの街の感じと全く噛み合ってません。笑 都心の繁華街にある隠れバーに、どこでもドアで通された感じです。 そう考えて今までのことを逆戻しして、もう一度再生してみました。普通の街、どちかというと寂れた繁華街、そしてたどり着いた雑居ビルの一階、看板もない、とりあえずオンボロにエレベーターで上に、またもや何の挨拶もないただのドア、その横にアルコールひとつが暇そうに置かれている。 全ての期待を裏切り、不安感がクライマックスに到達したところで開けられた魔法の世界。洗練された内装、垢抜けたバーカウンター、綺麗に並べられたボトル、そして窓から見える優雅な景色!渡良瀬川が静かに流れ、視界を遮るものは何もありません。 いやいや、これは反則でしょう!こんなところで!あ、失礼しました。地方都市を、そして足利市を見下している訳では無いのです。お許しください。全く心の準備ができていなかったもので!汗 正直申し上げてこのようなバーに出会えたことは全くの「想定外」であったことは告白します。潔く。 さて、想定外ばかりが続きます。こちらのバーマスターがまさにその張本人です。なんとバーテンダーの大会で優秀な成績を収めただけでなく、コーヒーのバリスタの大会でも好成績を収められたとのこと。 因みにバーテンダーとは、バーでカクテルなどのお酒を作る人のこと。よく金属の水筒のようなものをシェイクして、シャカシャカ音を立てている格好良い感じの人がいますよね。 バリスタとはお酒ではなく、こちらはコーヒーのスペシャリストになります。エスプレッソマシンの使い手のような感じです。 片方だけでも難しいと思うのですが、両方とは凄すぎます。しかも店の内装とかも全て自己流アレンジだとのこと。何でもできるスーパーマン・タイプですね。恐れ入りました! さて、恐れ入ってばかりでも始まらないので、飲み物を頼みます。ここはどうやらジンをベースにしたカクテルが看板商品の様子。 とりあえず一杯目はマスターお任せのカスタムアレンジのカクテルを注文。こちらの味の好みなどを伝えれば、それに合ったカクテルをオリジナルに即興アレンジしてくれると言うもの。…