Month: December 2022

昨今のスコッチウイスキー業界の問題意識についてまとめてみました。

こんにちは。ウイスキーマスターのナダゴローです。最近は蒸留所記事のアップデートがなかなかできておらず申し訳ありません。話題が無いわけではなくて、むしろ話題がありすぎてどこにフォーカスを置いて良いのか分からない状態なのです。これまで一般的にはあまり認知されていない、けれども面白い取り組みをしている、そんな蒸留所を数々取り上げてきました。従来の蒸留所というのはどちからというとウイスキーの味わいを求めて原酒の生成や樽の熟成にフォーカスをして独自のこだわりを持って商品をリリースしてくるいうスタイルであったかと思います。スコッチウイスキーというのは長年の歴史があるので、伝統という規範があり、また法律でもその作り方に細かな指定があります。なのでどのような取り組みをするにせよ、スコッチウイスキーを名乗り、そこでの評価を得ていくには目指す方向性が決まっているということがあるのかと思います。そこから外れるとそれはウイスキーではあってもスコッチウイスキーとしては認められないわけで、もちろんそれがダメというわけではありませんが、スコッチの伝統とブランドをすり抜けて自己流に作り上げるというのは少なくとも容易ではない気がします。しかしながら、その枠内にとどまりつつ、本来のスコッチウイスキーの伝統と慣習を維持しながら新たな付加価値をつける動きがここ数年で大きな発展を遂げたように思います。大きくその話題を3つに分けて取り上げてみたいと思います。 ひとつは環境への意識の変化です。これはウイスキー業界だけに限らず、もはや世界的な潮流といっても良いかもしれません。自動車のEV化、電力の脱炭素化、脱プラスチックなどその例は枚挙にいとまがありません。ウイスキーの蒸留所も工業製品的な側面を持ち合わせています。蒸留器を動かすには電力が必要ですし、樽を作るには木材がいります、蒸留所の立地は辺鄙な田舎にあるケースが多いため原材料の搬入や商品の出荷に輸送が必要です。ウイスキーは自然の原料のみを使い、発酵や蒸留などの自然の営みを利用しているという意味ではオーガニックで自然に優しい商品なのですが、その裏側ではエネルギーを多く使っているという実態もあります。こうしたことから蒸留所で使用する電力を太陽光や風力、バイオマスなどのグリーンエネルギーに切り替える取り組みが特に新設の蒸留所で盛んになってきた印象です。いまや、こうした意識を持たないところの方が珍しいのではないでしょうか。面白い取り組みとしては、蒸留所の製造工程に「重力」を用いたスウェーデンのマクミラ蒸留所です。これは原料を蒸留所建物の一番上に最初に持っていき、重力を利用して下に落とすことで次工程に回していくというものです。また、スコットランドのナクニアン蒸留所は商品梱包に使われるパッケージングが過剰ではないかとの問題意識から、敢えて梱包を簡素化して発送する取り組みを始めています。こうしたことはウイスキーの味わいという本質を変えずに新たな付加価値とウイスキーの環境に対する真摯な取り組みの姿勢を内外に伝えるものとして注目を浴びています。 二つ目に取り上げたいのは地産地消化へのベクトルです。これまでスコットランドで作られたウイスキーというものは瓶詰をした後に、基本的には大陸や北米などの消費者の元へと届けられるものでした。また原料である大麦も実はフランスなどの穀倉地帯から多くを「輸入」に頼っているのが実のところです。つまりグローバルなサプライチェーンの中に組み込まれた一つの停留所のような見方もできるのです。つまり、実際にウイスキーを蒸留している場所は、実はただ蒸留をしているだけで原料も、それを飲むものも実はどこか遠く離れたところにあるという。しかし、最近このような流れとは逆に敢えて地元を意識した蒸留所が増えてきているように思います。すなわち、原料となる大麦は輸入品を使うのではなく、蒸留所近辺の農家から調達をしたり、発酵に使用するイーストも畑から採取した自然酵母を使用したり、樽に使う木なども周囲に自生するものを利用してみたり、という試みです。これは特にスコットランドだけに限らず、広く世界的にみた新興蒸留所で盛んな印象です。自分たちが丹精込めて作ったものは、やはりその土地の愛好家に楽しんでほしいという思いもあるのかと思います。スコットランドの蒸留所でも、例えば先に紹介をしたナクニアン蒸留所は、輸送ロスの問題意識から蒸留所の「タップ売り」のようなことをしているそうで、マイカップのようなお酒を入れる容器を持ってくればその場で樽から提供するということをしているそうです。もちろん、こればかりでは逆に近隣住民しか提供できないということになってしまうため、商売的には現実的ではないかもしれませんが、面白い試みだと思います。また、敢えて蒸留所を都市の中心部に立地させることで、自らが消費地の中に飛び込んだオーストラリア、メルボルンのスターワード蒸留所などの例もあります。こうしたシティタイプのディスティラリーは今後も増えてくるのでないかと思います。日本でも例えば東京・浅草の蔵前にリバーサイド蒸留所というジンをその場で製造・販売するところがあるのをご存じでしょうか?バーも併設されているようでおススメです。 三つ目には作り手の多様化です。これまでウイスキーの蒸留所というのはスコットランドが本場で、その作り手も男性中心の世界でした。ところが、もはやここ最近のウイスキーブームはスコットランドという地域に限定されるものでは全くなくなり、世界各地でそのムーヴメントを巻き起こしています。そしてその発展も独自なものを遂げているところが少なくありません。新たなスコッチウイスキーの解釈が世界中で起こっています。スコッチウイスキーの作り手も本場から世界へと各地に活躍の場を求めているように思います。台湾のカヴァラン蒸留所はジム・スワン氏の影響無しに語ることは不可能であるように思いますし、韓国初のウイスキー蒸留所であるスリーソサエティーズもスコットランドの蒸留家を責任者として招聘しています。また本場のスコットランドに学んだあとに、その知見や技術を持ち帰る動きもあります。スコッチウイスキーの伝統と文化はもはやスコットランドに限定されるものではなく、世界中に広まっているように思います。この動きは更に今後も本格化し多様化するように思います。この中で、もう一つ別の側面も紹介しておきたいです。それは「女性」の役割です。ウイスキーは従来、作り手も飲み手も「男性」が中心の世界であったと思います。しかし、昨今、この世界に飛び込んで主要な地位を獲得する女性が増えてきています。先ほどから何度も紹介しているナクニアン蒸留所は、創設者が女性です。また、マクミラ蒸留所はマスターディスティラーという品質管理責任者が女性です。彼女たちは往々にしてこれまでにない問題意識や価値観を提起してスコッチの可能性を広げているように思います。これからもこうした作り手や飲み手の多様化が広がることでスコッチウイスキーの可能性と世界観は更に豊かなものになるのではないでしょうか。 さて、最近の記事更新不足を埋め合わせるためではありませんが、業界の動きの観察と所見を簡単に述べていきました。これまではこうした動きが珍しかったこともあり「見つけたら書く」という感じでしたが、今ではこれらの取り組みが普通になってしまいフォーカスを絞るのが難しくなってしまいました。こちらももう少し考えをまとめながら流されることなく自らの注目するポイントを明確化していく必要があると思っています。それでは、久々でありますがナダゴローがお届けしました。 >>BACK HOME

港町神戸の繁華街に国際色のあるバーを発見。インターナショナルバー・ナスティハウスさん。

こんばんは。スコッチマスター竹ちゃんこと竹ボーがです。今回は港町の神戸にやってきました。神戸は何度も来ているのですが、街の規模の割には面白いユニークな雰囲気のバーがたくさんあると感じています。こちらのブログでもいくつか紹介してきました。ひとつの都市でここまで何度もカバーしてきたところもないのではないでしょうか。さすが神戸といったところです。繁華街周辺はすごくきれいに整備されて街は美しくなった印象ですが、昔ほどの大人の活気は無いような感じです。やはり仕事関係というかサラリーマン層が薄くなったのかなと思います。駅を出たら客引きが歌舞伎町並みにすごいのですが、そこを過ぎると逆にすごく静かで人通りもまばら。そんな中、今回は敢えてその真ん中に飛び込んで、何か面白いところはないかと歩いていました。いくつか雰囲気の良さげなbarもあったのですが到着したのが時間的にも遅くてあまり深酒もしたくなかったので、軽くサッと飲めるところは無いかと更に探していると、なにやら怪しげな看板を発見。INTERNATIONAL BARという看板が目に飛び込んできました。看板は地下のお店を指していて、ちょっと迷いましたが、意を決して階段を降りていきました。名前はナスティハウス。ううん、なにやらちょっと不安です。笑 伝説のスコッチバー、メインモルトさん 本格派のワインバー、ノラックさん エキゾチックな大人のバー、ムーンライトさん カウンター席から。水タバコが見えます。 店内はカウンター席とテーブル席が少しといった普通のカジュアルバー的な感じでした。すでに真夜中を過ぎていたのでかなり出来上がった状態でみんなで踊ったりしているのかと思いきや、かなりひっそりしていてお客さんもカウンター席に若者が二人座っているだけでした。若者はカードゲームに興じていて、どこの国の方かは分かりませんでしたが、観光客というよりは在住の感じでした。特に会話は交わしませんでしたが大人しい感じでした、これから更に仲間が来るのかなんなのか、とにかく想像したより静かでビックリしました。でも、こちらとしては逆にちょうど良くて、カウンターに席を取りとりあえずウォッカトニックを頼みました。ちなみに、テーブルチャージもなく会計は750円ぽっきりでした。オーナーは外国人の方で日本語もできるようでしたが、隣の外国人とは英語で会話を交わしていたので、自分も合わせて英語にしてみました。オーナーは陽気でフレンドリーなタイプ。店は時々音楽もやっているようで後で調べたらDJイベントがあるとのこと、もしかしたらDJとかやってる方だったのかもしれません。最初はアメリカ人かと思いましたが、ナイジェリアのご出身とのことでお店も結構長くやっているようでしたが、全然気づきませんでした。他の店の灯りが暗くなっていたので、ようやく自分の司会に入ったのかもしれません。こういったタイプのバーは新宿の歌舞伎町のゴールデン街や、横須賀のどぶ板とかにありますけど、まさか神戸のど真ん中でもあったんですね。結局のところ自分の後にお店に入ってきた方もいなくて、普段がどんな感じなのか、どのようなお客さんが来るのか、などは分かりませんでしたが、なんとなく外国人向けなのかなという雰囲気はありました。 ウォッカトニックと。壁にある絵はオーナーさんかな。 次の日の朝が早かったのウォッカトニック一杯でお店を後にしました。街はもうかなりひっそりと静まり返っている感じでしたが、スナックなどの灯りはまだどこも点いていました。中からカラオケが聞こえたりするところもあって、とりあえず夜の賑わいも取り戻しつつあるようです。でも全体的には東京と比べると、この時間になると大人しい印象です。とにかく人通りがありません。神戸について言えば、以前に立ち寄った新幹線の新神戸近くのお好み焼き屋さんで伺ったのですが、昔は真珠などの加工や貿易を手掛ける会社さんがたくさんあったのが、今はすべて観光客向けのホテルなどに変わってしまい、随分とお客さんが減ったと嘆いていました。ビジネス関係の人と、観光客とではお金の使い方も違うと思いますし、まして夜の街とかはかなり打撃にはなっているのではないでしょうか。ただ、そこもお互いにとっての良い面とそうでない面があるので、ビジネス客で潤う店もあれば、観光客相手のお店もあるわけで、一概にどちらが良いとも言えないのかもしれません。もちろん、両方が活況であればそれに越したことも無いのかもしれませんが。ただ、一つ言えるのは、新宿の歌舞伎町とかもうそうでしたが、昔は本当に怖くて昼でも近づきづらかったところが、今では観光地化のような姿を呈するようになったことに時代の流れを感じます。三宮周辺も、個人的には昔は夜は特にあまり近づきづらい場所でした。(今はキャッチがスゴイので別な意味で近づきにくいですが汗)街の雰囲気も変われば、客層も変わる、そしてバーの雰囲気も変わってくる。こうした循環がどのような変化をもたらすのか、そんなことを考えていたらホテルに着きました。そんなわけで今回は神戸から竹ボーがお届いいたしました。年内はもう1回か2回くらいは遠出をする予定があるので、またblog記事をアップできればと思います!ごきげんよう!

四谷三丁目のバル・エルロシオさんでシェリー酒を勉強する。

どうもこんばんわ。スコッチマスター竹ちゃんこと竹ボーです。平日の仕事帰りに甲州街道を下っていると、気になる看板を見つけました。「シェリー・バー」。シェリーを一押しで持ってくるところってなかなかないイメージです。さすがは四谷三丁目、大人の界隈です。お酒を飲む予定は特になかったのですが、どうしても気になったので一旦通り過ぎた道を戻って引き返し、階段を昇ってお店の門をたたきました。扉を開けると薄暗い感じのオーセンティックーバーのような雰囲気。表の看板の感じから、ちょっとカジュアル系を想像してしまったのですが、かなり本格的な様相です。お店はカウンターがメインでバーテンさんもピリッとした着こなし。ゆるい感じの看板でここまで引き締まったギャップを作るとはさすが四谷三丁目、奥渋や上原みたいな格を感じます。さすがは天下の甲州街道。まだ、時代劇のような下りはさておき、中身の話に入りたいと思います。汗 シェリー飲み比べセットが1,500円。 初めから狙いはほぼこれでした。シェリーの飲み比べセット。スコッチウイスキーを飲んでると樽熟成でシェリー樽というのは必ず出てきます。フィノやらオロロソやらPX(ペドロヒメネス)やら、というものなんですが、正直いまひとつ理解をしていませんでした。フィノが辛口で、オロロソやは甘口だという教科書的なことは以前にも見たり聞いたりはしていましたが、実際にそのシェリーそのものをじっくりと飲んだことはありませんでした。酒屋さんでもワインとかは普通に買ったりしますけど、シェリーも売っているのは見たことはあるけど、さすがに買ってのもうと思ったことはありませんでした。やっぱりどこか酒精強化ワインということで、アルコール度数だけでなく、質感的にも「重たい」イメージがありました。なので、今回それらを少しづつ飲み比べることができるセットがあるということで、迷わずチョイス。正確には更にメニューの中から細かく分かれたシェリーの種類から選べるのですが、自分はとにかく知っているものということで上記の3種、すなわち「フィノ」「オロロソ」「ペドロヒメネス」(あと後で追加して「アモンティリャード」も)を頼みました。フィノはそのままの通り辛口で、すっきり飲みやすく、オロロソは独特の甘さが、ペドロヒメネスに至ってはトロミのある質感のかなりネットリとして甘味が口の中に充満します。ここまでバリエーションがあるのに、すべて「シェリー」とくくられていることに驚き。しかも、母材がすべて「白ワイン」というのも初めて知りました、酸化して赤くなるのですね。このように何も知らなかったのですが、一つ一つを丁寧にバーテンの方が解説してくれたので助かりました。追加で飲んだアモンティリャードはフィノとオロロソの間くらいな感じですが、こちらも飲みやすくて美味しかったです。シェリーに関しては完全なド素人なので、銘柄の一つ一つまではフォローすることができませんでしたが、どれもしっかりとした個性のある良いお酒でした。 日本初のカクテルベース酒、ワピリッツ。 最後についでというか、カウンターテーブルの横に気になるボトルがあったので頼んでみました。TUMUGIというWAPIRITSらしいのですが、日本酒造りで使われる麹菌を活かして作ったお酒を蒸留した日本初のカクテルベーススピリッツとのことです。熟成はしていないのでウォッカやジンのようなホワイトスピリッツということで、ストレートで味見をさせてもらいました。色目は透明なのですが、穀物系の甘味のするとても味のある原酒に仕上がっています。ホワイトスピリッツにここまで味が残るのは正直驚きました。時々スコッチウイスキーでもニューポットを飲み比べ用になめたりすることはありますが、それに近いような味わいかもしれません。うまい表現が見つかりませんが、良く出汁が出ている感じです。これを柑橘系のフルーツを添えてソーダ割にするのが、メーカ推奨の飲み方ということで、そちらも試してみましたがド真ん中ストライクです。贅沢すぎるハイボールとでも言うか、柑橘系の味と原酒の質感、そしてソーダの炭酸が非常に良いバランスです。何杯でも行けそうです。(笑)後で調べたらこれはiichikoなどを作っている大分の三和酒類さんの創作なようで、このボトルの他にもいくつかラインアップがあるようでした。ぜひまた機会があれば試してみたいと思います。また、今回は試すことができなかったのですが、ウイスキー関係も興味深いものがあるようだったので、次回お伺いした時はそちらも味見ができればと思います。カウンターに並んでいたボトルなどを拝見すると、シェリーやウイスキーの他にも広い視野でお酒に興味を持たれているような風であったので、また勉強にお伺いできれば良いなと思いました。予定外にフラリと立ち寄っただけでしたが、とても収穫が多かったです。ではでは、竹ボーが四谷三丁目界隈からお伝えしました! ワピリッツをおススメの柑橘ソーダ割で。絶品でした! 画面クリックで三和酒類さんのWAPIRITSページへ。

下北沢の楽屋の裏部屋、UCHIAGEさんで絶品のハイボールを楽しむ。

こんにちは。毎度おなじみ、スコッチマスター竹ちゃんこと竹ボーです。今回は人生初の下北飲みをして参りましたので、報告をいたします。自分の年代だと、下北沢イコール古着屋さんのイメージくらいしかありませんでしたが、最近は随分と垢抜けてオシャレな若者の街に変化しているというようなウワサを聞きつけていて気になっていました。先日、とある作家さんのイベントがたまたま下北沢の本屋さんであって立ち寄ってきたのですが、時間がちょうど良いころ合いというか、20時スタートで、22時終了というようなスケジュールだったのです。いやはや、もう本当にイベントさんには申し訳ないのですが、初めから途中退出して下北飲みをする気満々でした。m(__)m イベントも結構盛り上がっていてクラフトビール片手に面白かったのですが、一時間くらいしたところで途中休憩のアナウンスがあり、居ても立ってもいられない発作が突然起こりました。そろりと席を退出するや、何やら重要な仕事の電話がかかってきて途中退出を得なくなったビジネスパーソンを演出しながら、イベント会場を後にm(__)m 颯爽と下北沢の繁華街に繰り出したという心の痛む反省ブログです♫。m(__)m どこかできちんと反省をするところが無いかとうろちょろしてみました。やはり、ウワサには聞いていたのですが、面白そうなカフェというか、バーというか(なんだかよく分かりませんが)ありました。どこも若者の楽しそうさな笑い声が外から聞こえてきて、やはり元気のある街だなあという感じです。表通りはガールズバーの客引きや、なかにはキャバクラなんかもあって、これまた意外な印象。あまりサラリーマン風の人もいなかったので、誰が利用みたいなことを思いながら、さらにフラフラしていると、劇場らしき建屋の一角に何やら怪しげな自分好みのこじんまり感のある店を発見。中を覗くとスタイリッシュないかにもアート系の男性陣が談笑をしていたので、ちょっと後ずさりしたのですが、誘惑にかられて探検隊長のプライドにもかけ凸を決行。すると、いかにも優しそうなママさんが出迎えてくれました。中はカウンター席のみで5席か6席くらい。ゴールデン街でもここまでコンパクトな店はないと思いますが、まさにズバリ自分好みな感じです。お酒はベーシックなものが一通り揃っていて、ちょっとしたスナックとか缶詰とか小腹を満たしてくれるものが置いてありました。おそらく舞台関係の方のちょっとした休み処という感じなのでしょうか。あまり深くは立ち入らなかったのですが、すでにカウンターで楽しまれていたダンディーな男性陣の方も、このお店のオーナーさんも、皆さん役者業のようで、身のこなし方とかがやっぱり違いますね。すごく新鮮でした。最近はまりがっつりとウイスキーを飲まないのですが、とりあえずハイボールを頼んで、さらにダルマをロックでいただきました。店の中は劇場関係のポスターが壁中に貼られていて、下北沢に来たなあという一人で勝手に満足感に浸ってました。 この中にお店のオーナーさんもいますw さて、このお店でとにかくおススメなのがこちらのハイボール。オーナーさんがオリジナルレシピで調合されたそうなのですが、これが絶品です。今まで飲んだハイボールの中で一番美味しいです。しかも、ワインコイン(500円)という圧倒的なコスパ。サ〇ントリーもビックリです。何より驚いたのは、いったいなんのウイスキーを調合しているかと思ったのですが、実はウイスキーは一滴も入っていなくてベースは「焼酎」とのこと。そこに「謎のエキス」を添加して、さもウイスキーっぽい色になっているようです。何それ??!。余計なものを添加すると、普通は人工的な味感になって、ニセっぽい味わいになるものだと思うのですが、これは全く違います。 自然に美味い!ビックリです。しかも500円。これは何度も繰り返して強調したいです(笑)。大丈夫なんですか?と思わず聞いちゃいました。「詐欺」の反意語があれば教えてほしいです。 残念なことにこの日はあいにくキャッシュの持ち合わせがあまりなくて、もうちょっと飲みたかったのですが、予算の制約と家の門限の関係で22時過ぎくらいに退出しました。お店は24時くらいまでとのこと。働かれてる方も同じ業界の関係の方らしく、健康的なスタイルだなと思いました。いくら美味しくても酔いつぶれるまで飲めば、お酒も健康も台無しですからね。最近は夜通し営業するお店も結構増えてきている印象ですけど、ただ酔うだけのお酒とか飲み方といのはあまり興味が無くて、お酒好きを自任する者としては、自分の限界の範囲で味わいながら楽しみたいと思っています。まだまだ色々と興味深いお店がたくさんありそうな下北沢、今回はこちらの1軒しか回れませんでしたがまた機会があれば更に探検をしてみたいと思いました。そして、この絶品ハイボールもじっくりと味わいに来たいと思います!ではでは竹ボーが下北沢からお伝えしました。 UCHIAGEさんはgooglemapに今現在掲載されていなかったので、「劇小劇場」を目指すと良いと思います。こちらの一角にあります。

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