ジャパニーズのクラフトスピリッツについて最近飲んで良かったものをまとめてみます。ウイスキーやご当地クラフトビールに限らず、最近では焼酎やジンなどのスピリッツでも個性豊かな味わいのあるお酒が増えてきています。その特徴としてはいままでの製法や味わいの範疇に囚わることなく作り手が自由に味わいを探求していることが挙げられると思います。そして、その中で土地の作物や原料を使うテロワール重視の姿勢、自然本来の力を最大限に活かすナチュールな作り方、そしてワカモノや女性・海外を志向した自由な表現力、これらが一体となって今までのお酒の先入観を打ち破るような新しいフレーバーが次々と誕生してきています。
まず「さつま国分」や本格焼酎「安田」など芋焼酎で知られる国分酒造さんの「フラミンゴ・オレンジ」。パッケージも秀逸ですが、柑橘系のフルーティな感じがたっぷりのフレーバーにびっくり。芋焼酎というとクセのあるイモ感を想像してしまいがちですが、どうやったらこのなにフルーティな香りとフレーバーができるのかてとも不思議です。
お次はジンです。これは以前にテレビで見たことがあるのですが「五島つばき蒸留所」です。元大手ビールメーカの方が脱サラして立ち上げた長崎県の五島列島にあるクラフト蒸留所。大量生産のモノではなく、その土地独自のクラフトな味わいを作りたいうことで仲間を集めて作ったベンチャー感に溢れる蒸留所です。テレビの番組で見た時は、まだ立ち上げに奔走している真っ只中くらいで、実際に商品の紹介まではされていなかった記憶。それがついに商品化されていると聞いて早速頂きました。おススメはハイボールだということで飲んでみたのですが、ボタニカルなアロマの香りにさっぱりとしたキレのある味わい。確かに、ソーダ割りとの相性抜群です。蒸留所のある五島列島の福江島といえば隠れキリシタンでも有名な神秘的なところ。恐らく島の人も「ジン」というのはあまり縁の無い舶来品の類でないかと想像しますが、酒の作り手のプロが都会から遠く離れた辺境の小島で自らの夢を追い求める姿にロマンを感じます。そんなことに想いを馳せながら、新橋駅前ビルの地下のバーでいただきました。
ラストは新宿ゴールデン街のワインバーPITOUさんで頂いた新潟のYASOジン。ここのジンのことは訪問する何日か前に新聞記事で見かけたと思ったら、やっぱりそうでした。(日経記事)青山にスタンドバーを作って「来店客一人につき一杯まで無料」という斬新な内容が頭に残っていました。蒸留所は新潟の上越市にあるようで、正式名称は越後薬草蒸留所。野生ハーブを活かしたクラフトジンを作っているとのことです。製造時の廃棄ロスをゼロにすることを目指すなどSDGsも念頭に入れた次世代型の蒸留所で、すでに国際的な品評会で金賞を獲得するなど実績も十分です。表参道という土地に出店するのは海外からのインバウンド観光客向けPRという思惑もあるようで、国内だけでなく海外進出も念頭に入れている模様。さて飲んでみての感想ですが、ソーダかトニックで割ってもらったのですが、独特なハーブ感がとても良く出ていました。「84」という数字は確か使われた薬草の数だったと思います(ツレは自分の誕生年と同じでテンション上げてましたが、、)。こちらのジンを飲みたい方はとにかく表参道に直行することをお勧めします↓。(笑)
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