ビールに革命を起こした缶ビール、オレゴン・クラフトビール、ラ・リタ・ロカ!

ビールに革命がおこりました!

正確には、自分の中で、ビールというものの概念がひっくり返るような革命が起こった出来事について話をしたいと思います。

まずは登場して頂きましょう。魔法の缶ビールです。

そう、「缶ビール」なんです。

どこそこの会社のビール工場で絞り立ての生ビールを飲んだら感動したとか

そういう類の話ではないことにまずは注意をしてください。

たかが、缶ビールに感動してしまったのです。

革命の地、ではなく、このビールに出会ったのは、東急目黒線は西小山のクエンチワインさんというオレゴンワインのインポーターさん兼酒屋兼、時々バー営業もされています。(週一くらいかな?)お店の訪問記録はこちらの記事にあるのでそちらも見て頂ければ嬉しいです。

さて、こちらの店で扱っているのはあまり日本では馴染みのないオレゴン州のワインなのですが、クラフトビールについてもいくつか扱いがあります。ほとんど缶ビール(の認識)なのですが、(金額的には高めだったのですが)ポップなラベルデザインが気になってどんなものだろうと一度飲んでしまったのがきっかけでした。そしたら、革命がおこったというワケです。

しかも複数の革命が一度に起こったのだから驚きです。三つあるので順に紹介します。

今日の主役、ラ・リタ・ロカ

一つ目は純粋にそのクオリティ。もちろんタップ生とかならわかりますが、もしかしたらそれ以上なのではないかというフレッシュさ。とにかく、缶から出てきたというのが信じられなかったです。一応、低温輸送など気を遣って空輸されてきたとのことですが、それだけでこのフレッシュさがでるものとも思えません。どんな秘密があるのか、ただの缶なのでよくわかりませんが、人工的な感じでもなく本当にその場で出来上がったビールを汲み取ったような味わいです。何種類かいろいろと試したのですが、個々の差はあるとはいえ、共通しています。その中で、ラベルデザインや、ビールのフレーバー、味の斬新さなどの面で他を圧倒していたのが、写真の真ん中の缶「ラ・リタ・ロカ(La Rita Loca)」。価格もかなり高めなのですが、サワーエールのテキーラ樽熟成という変わり種。紹介文も秀逸です、「このクレイジーなご時世で、息抜きするにおともにぴったり」、まさにそんな味わいでした!

二つ目はアメリカのクラフトビールのイメージ。確かに、ありました。昨今のクラフトウイスキーの勃興も、アメリカ東海岸のクラフトビールが源流と言われています。ただ話には聞いていたものの、アメリカのビールというとどうしてもバドワイザーのイメージしかなくて。また、味わいといってもたまに酒屋さんとかで見かける奇抜なデザインと、破天荒な味わいというか。何度か飲んだこともあったのですが、そういうイメージしか正直ありませんでした。偏見なのかもしれませんが、味わいの「繊細さ」のようなものとは無縁なイメージがあったのです。ところが、どうでしょう。とにかく「繊細」そのもの!すごく軽やか。重たくはありません。すっきりしているのですが、薄っぺらなわけでもありません。喉越しも良いのですが、これも水っぽいワケではなく、しっかりとしたフレーバーが口の中に残ります。

三つ目はオレゴンですよね。これがキーワードです。オレゴンというと、なんとなくアメリカの西海岸にあって、シアトルとサンフランシスコの真ん中あたりというイメージ。もっというならアウトドアが盛んな、というか、それくらいのことしか知りませんでした。最初にクエンチワインさんを訪問したときに試したのもまずは現地のオーガニックワインで、ピノノワールとかジンファンデルとかを、グラスワインで試飲させてもらいました。ワインについては本当にまだまだ素人なので特にコメントを出せるようなレベルに無いのですが、とても美味しく感じました。モルトウイスキーでいうと、隣のワシントン州にウエストランド蒸留所というのがあって、そちらでは現地の素材を生かしたアメリカンスタイル(もっといえばワシントン州スタイル)のスコッチウイスキーを作っているのですが、感覚としてはそれに近いのかもしれません。とにかく、現地の豊かな環境と食材を使って自らのオリジナルのモノを、こだわりと愛情をこめて作ろうとしているというのが伝わってきます。なので、ワインについてはかなりオーソドックスでシンプルな味わい、どちらかというと地産地消的なことを意識しているのかなと思いました。このクラフトビールについても、おそらく同じようなことがいえるのかもしれません。他人がどうこうより、自分たちで楽しもうよ!というのが伝わってきます。目的意識というか味のデザインがしっかりしているので、味がぶれない、だから残る印象もストレートで力強い、そんなビールです。

さて、これらの感動が一度にドッと来たのだからたまりません。こういう贅沢な経験もたまにはあるのですね。でもなんでもやっぱり試してみるものだと思いました。まだ今一つ信じられないなあ、という方はぜひともオレゴン産のクラフトビールを試してほしいです。不定期な営業ではありますが、クエンチワインさんがおススメではありますが、そのほかにも都内でいくつか楽しめるところがあるようです。自分が訪れたところでは次の三つくらいなので、参考にしていただければと思います。

クエンチ・ワインさん(西小山)
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