たまにはアイリッシュウイスキーでもいかが?

たまにはアイリッシュウイスキーでもいかが?

こんにちは、海外特派員のだってらんです。 今回はあえて記事のタイトルを 「 " た ま に は " アイリッシュウイスキーでも...」としたが "アイリッシュウイスキー"  と聞いて皆さんは正直、何を思い浮かべるだろうか? 特に日本では、天下のスコッチに埋もれているイメージでアイリッシュウイスキーはその銘柄すらあまり耳にすることが少ない。 正直私も、一昨年初めてアイルランドへ渡航するまでは "アイリッシュって何ぞや?"という状態だった。 しかしこの1年と約半年... 異国で生活を送るのは初めてで、失敗の連続だったけれど ウイスキーと向き合っている間は、 いつだってその瞬間を豊かなものにしてくれたし、 このお酒があったから、いろんな人と繋がることができた。 すっかりアイリッシュウイスキーの虜なのである。 そこで今回は、アイリッシュウイスキーの魅力についてお伝えしようと思う。 衰退の歴史からいざ復活へ。 諸説あるが、ウイスキーの起源はアイルランドだったとされている。 北アイルランドにある"ブッシュミルズ"は世界最古の蒸溜所として有名だ。 ブッシュミルズ蒸溜所 創業は1608年 アイリッシュウイスキーは19世期頃までウイスキー市場の主流だった。 その状況が大きく一変したのが1919年。 主要な輸出先であったアメリカで禁酒法が施行され、…

【特派員投稿】蒸溜所ってどんなとこ?

ウイスキーを初めて飲んだのはじつはいろんな事がキッカケだったりするけれど ウイスキーの世界に完全に惹きこまれたのはあの時、白州の蒸溜所を訪れたからだとはっきり言える。 ちょうど今頃の秋晴れの日に穏やかな木漏れ日と鳥のさえずりがやけに印象的だった。あれから4年も経っていて自然と忘れている出来事も多いのに、どうしてかその日のことは忘れない。   本当に美味しいウイスキーだった。 だから、そんな私にとってウイスキーの蒸溜所を訪れることは凄く特別なことだけれどこれを読む皆さんにとっては、どうなのだろう。 酒造りは基本的に風土を重視するなどから蒸溜所の多くは自然の奥地にあり、わざわざそこへ足を運ぶほどではないかもしれない。その労力と移動のお金をかけるくらいなら近場のBarや宅飲みで….そう考える方もきっといると思う。 でも あなたがもし、今まで飲んだウイスキーやその他お酒の中で感動!と言わずとも「あれ?もしやこのお酒…」「何か美味しいかも」という覚えが少しでもあるのなら 蒸溜所に行くことは必ずその人生を豊かにする。 決して難しい知識なんて必要ない。"蒸溜所を訪れること"が馴染みあるお酒の味を何倍も美味しくさせる。 今回はこれについて話をしていこうと思う。 蒸溜所の魅力について・五感で楽しめる・貯蔵庫で眠る熟成樽・お酒で繋がる人との出会い・蒸溜所限定ウイスキー ・五感で楽しめる 今回この記事を書くにあたって、自身のTwitterでも"蒸溜所を訪れる醍醐味"について伺ったところその土地の「風土」だと言う意見も多かった。 蒸溜所に着いた瞬間の麦の香り。モルト(麦芽)は実際、一粒かじってみると口いっぱいに広がる香ばしさと少し甘い味。発酵槽で酵母がブクブク発酵する様子や蒸溜しているスチルによる室内の熱気。 お酒の知識だけならバーテンダーさんから話を聞くこともできるが、馴染みのお酒がどう生まれるのか、その過程をこの目で見るか否かではやはり全然違う。 できるだけ蒸溜所の様子を写真を通してお伝えしたいが、写真からでは絶対伝えきれない世界観がそこにはある。 ・貯蔵庫で眠る熟成樽 蒸溜所ツアーの終盤で最後の製造工程として案内されるのが貯蔵庫。ここは、本当に圧巻だ。静寂で仄暗い、湿った木や苔の香りがする空間で熟成の樽が何年、何十年と時を刻んでいる。 ただ目の目にするだけでも圧倒されるが貯蔵庫については、中でも強く印象に残っている出来事がある。 それは以前、スコットランドにあるグレンファークラスの蒸溜所を訪れた時にツアー中、貯蔵庫でウイスキーをサンプリングしている現場に偶然、立ち合ったことがあり その時にスタッフが、サンプリングしていた1974年のウイスキーを贅沢にも、私の掌に注いでくれたのだ。こんな風にウイスキーを直接、掌で掬うように飲むのは後にも先にも、この時だけだと思うが私にとってこの出来事は本当に特別だった。 また蒸溜所によっては貯蔵庫の樽からウイスキーを自ら瓶詰めし持ち帰りができたり、樽出しのウイスキーをそのままテイスティングをするツアーなどが開催されているのでおすすめ。 ・お酒で繋がる人との出会い 蒸溜所のスタッフや製造に携わる職人さんから直接、話を伺えるのも蒸溜所を訪れる魅力の1つである。 先ほど話したグレンファークラス蒸溜所での出来事は、スタッフさんにとってはちょっとした"ノリ"だったかもしれない。だがこんな突然のサプライズも、スタッフさんとのふれあいも正直言って本当に嬉しい。 以前、英語が全く自信のなかった私はスコットランドの蒸溜所スタッフの方に予め用意したスケッチブックを持って行き筆談でこんな質問したことがある。 "もし(あなたが作る)ウイスキーがあなたの特別なベストフレンドだったとしたらあなたは、知人にその親友を何と紹介するか?" 今でも、おかしな質問だったとは思う。…