Exotic Bars in Shinjuku

Omoide-no-nukemichi (literally translates as “a way through memory”; I will call it “Omoide” later on) quietly sits deep inside the alleys of Kabukicho, in Shinjuku East. It is one of the small corners…
横須賀のドブ板にある雑居ビル4階のバー・チアーズさんでマライアのヒーローを熱唱しながら、珍しいアメリカンのリカーを飲む。

横須賀のドブ板にある雑居ビル4階のバー・チアーズさんでマライアのヒーローを熱唱しながら、珍しいアメリカンのリカーを飲む。

横須賀の街、とくに米軍基地の飲み屋街とも言われる「ドブ板」についてはこれまでも何度かご紹介してきました。(→この記事とか)雰囲気はまさにアメリカど真ん中で、いわゆる外国からの観光客でにぎわうような街とはまた違います。店員さんなどもほとんどは外国人、とくにフィリピン系が多くいます。そしてお客となる外国人のほとんどは米軍基地関係の人たち(だという認識です)。なので特に日本のアレが食べたい、コレを見たいという話題は皆無。あくまで外国の街が突如として日本に降り立ってきたかような空気が特徴です。とはいえ、一応?日本にあるので、ある程度の日本語は通じます。もちろんお客さん同士の会話はほとんどが英語のことが多いですが。そして店内で流れる音楽もアメリカンヒップホップが中心。アメリカに行かなくても横須賀のドブ板に来れば、ほぼキャッチアップできるのでないかというくらいに染まります。中には盛り上がって外まで歌が聞こえてくるお店もあります。ダーツやビリヤードが置いてある店が多いです。2階のバーとかはかなり入るのに勇気がいりますが、怪しい系はあまり無い印象です。仲間内で飲んでいるケースが多いので、日本人客を見かけるのはかなり珍しいと思います。そんなアメリカンなバーなのですが、お酒事情もちょっとご紹介ができればと思います。あまり詳しくは分かりませんが、基地の中で販売されているルートがあるからなのかちょっと珍しいお酒もたまに見かけます。ウイスキーなどのハードリカーではスコッチやバーボン、ジン、ラムなどが多く置かれています。ビールは日本のアサヒとかキリンといったところでしょうか。あまりワインや焼酎、日本酒の類は見かけないかもしれません。飲み方はショットやロックといった感じが多い印象です。あとは何かジュースとかソーダで割って飲むような感じでしょうか。カラオケが置いてある店というのもいくつかあって、チアーズさんという雑居ビル4階の店は結構フレンドリーな感じです。ママはフィリピン人の方だと思います。たまにカウンターには女の子が立って手伝ったりしています。おおよそこの辺のバーはドリンクを頼む毎に先に会計を済ませる方式が多いのですが、ここは日本式に後払いでも応じてくれたりします。いわゆるテーブルチャージ的なのはなく明瞭会計です。ここのバーで観察したお酒でちょっとアメリカンなモノについて少し紹介したいと思います。まずは「サザンコンフォート」。これはフレーバーリキュールとでも言うのでしょうか、フルーツ系のカクテルのベースによく使われている印象です。「クラーケン」はラム酒です。スパイスドラムと言われるそうですが、味わいに複雑みがあり面白いです。ロックとかがおススメかもしれません。「スティルハウス」は車のエンジンオイルを入れる容器のような外観が特徴で、中身はいろんなタイプがあるのですがこちらはウォッカです。「インフィニウム」というのもウォッカになります。ただ、ガッツリとこうしたお酒を求めてチビチビと飲む人もそういなくて、アサヒとかコロナとか瓶ビール片手に談笑したりしているのが普通なのかなと思います。どこのお店もラインアップは似たようなところがあって、あまりお酒にこだわってます!的なお店は無いのかなと。なのでアメリカンバーボンとか珍しいお酒が飲みたい方はKen's Barさんなんかがおススメかなと思います。横須賀のドブ板はあくまでアメリカンな雰囲気に浸る、ということに尽きるかなあ。アメリカに行くこと考えれば京急で行けちゃうのでとってもお得ですよ!
euso

清澄白河の「EUSO」(ゆーそ)さんで厚岸を飲みながら地球暦のレクチャーを聴く。

久しぶりに清澄白河の方面に来たので、お洒落なワインバーでもないかと散策していたら開店準備をしていた方から呼び止められました。ハッとしてみるとオシャレな雰囲気のスタンドバー。なるほどワインバーを探していたら向こうからやって来てくれたのかと思いそのままお店の中に入りました。なにやら書道?の道具などが散乱していて少し頭が混乱。とりあえずお酒を飲むところらしいのですが、バーカウンターにはドでかいハニーコムが鎮座。そして壁にはなにやら怪しげな「地球暦」の大きな曼荼羅が飾ってあり、となりに「今日から立冬」の文字。はて、もしかしたらこれは新手の宗教の勧誘かと思いきや、バーカウンターの後ろの棚に幻のジャパニーズクラフトウイスキー「厚岸」がありましたので、とりあえず信用ができるお店という結論を下しました。お話を伺ったところ先月の10月にお店を開けられたそうで、まだお店の中は少し散らかっているというか、準備期間的な感じが漂っていました。バーカウンターに腰を掛けてみて、やっぱり気になったのが「地球暦」。この日たままたお店のカウンターに立っていたお兄さんがどうもその系統?の方だそうで、色々と教えてもらいました。曰く今のカレンダーである「太陽暦」は自然の摂理をまったく無視した強引な暦であるということ。この太陽暦こそが本来の地球カレンダーというべきもので、暦を読むことで四季の変化をより一層感じることができるということ。いまこそ人類は地球暦に還り、仕事など放り捨てて畑仕事に従事すべきであること、とまでは申してませんでしたがご本人は東京での用事が済んだ後は、築90年の古民家に帰り自然に囲まれた暮らしに戻られるそうでした。いやはや、東京には色んな方がいますが、こうやってまた面白い方がいろんなところから来て出会いがあるというのも愉快です。ウイスキー愛好家を自任する私としては棚の奥にあった北海道が誇るクラフトウイスキー「厚岸」の布教活動を実施したことは言うまでもありません。しかもワンショットが確か千円とかのお値段であったので、私もご利益にあずかりました。恐らくもうボトルの中身は無くなっていることかと思います。どういった経緯でこちらのお店に厚岸が漂流してきたのかまでは知る由もありませんが、時々こうしたお宝がひょんな所から出没してくるのもまた面白いです。なので、東京のバー巡りというのは止められないのです。最後になりましたがこのお店の名前は「euso(ゆーそ)」さんというそうです。こじんまりとしたお店ですが、柔らかく落ち着いた内装。まさに清澄!という感じ。人気店になる予感がしました。
六本木にある究極のカットソーのお店、フィルメランジェ(FilMelange)でモノづくりとサステナビリティを考える。

六本木にある究極のカットソーのお店、フィルメランジェ(FilMelange)でモノづくりとサステナビリティを考える。

今回はちょっと趣向を変えて洋服屋さんの訪問記事です。すっかり外も秋めいてきたというか、熱い夏がいつまで続くのかと思っていたらいきなり秋になってしまったかのうような天気。そんなわけで俄かに押入れの中に収納していた長袖の服を出してみたんですが、どうもいまひとつピンと来ません。そんなわけで六本木を散策していたら良い店をみつけました(というか正確には去年も来ましたm(__)m)。 お店の名前は「フィルメランジェ」と言います。場所は六本木ヒルズから広尾よりに少し歩いたところ。六本木からだと中国大使館を過ぎたあたり、広尾からだと有栖川宮記念公園を右に見て坂を上ったあたりに位置します。麻布十番とかからでも歩いて行けるかもしれませんが、まあ、あのあたりです。住宅街の中にあるようなこじんまりとした店構え、路面店になるのですぐわかるかと思います。この立地だと、どうしても何かすごい高級感というかあふれ出るようなオーラ感みたいなのを想像するかもしれませんが、まったくそういうことはなく。ほのぼのとした優しい感じです。あまりこの手のものを探しに六本木に来られる方はいないとは思うのですが、もしかしたら近隣の方が普段用にとかで購入されていくのでしょうか。デザインも色使いもご覧通り至ってシンプルです。そしてなんといっても自分が気に入っているのは、「着心地」。ウールとかの服だと肌に直接当たった時にチクチクすることがあると思うんですが、こちらのはそういうことが全くないんです。自分はちょっと肌が過敏なところがあって、ウールのセーターとかは長袖のインナーを着て肌に直接当たらないようにしたりするのですが、その必要性が全くない。そんな感動をお店の方に伝えてみると、こちらのお店の売りが「生地」にあるとのこと(汗)、これ以上の理由が見つからないほどに納得です。また、こちらのメーカは一見して何か北欧的な感じがあるのですが、実は「MADE IN JAPAN」の日本製です! スコッチウイスキーと無理にからめようとしているわけではありませんが、クラフト製品の価値、要はハンドメイド・手作りの良さというものが改めて見直されてきているように感じます。質の良いものを長く使うというか、本当に良いものの価値というのは何か共通点があるように感じます。特に今の世の中はITとAIによる自動化というものが激しく進行しています。余計な労働を省略していかに効率的に生産をできるかという視点に注目が集まっている状況。ただ、その一方で何か固有でユニークなオンリーワンの個性を、すべてが同質化、標準化する流れの中で求めているような気がします。ここで大切になってくるのが、やはり「ホンマモン」を見極める力ではないでしょうか。ウイスキーマニアの端くれであっても、だだウイスキーボトルを抱きかかえるだけではダメで、常に広角に視野を持っていないといけません。ウイスキー業界もそれまでの伝統をただ盲目的に追従するというのではなく、SDGsなのど環境問題に始まり、作り手における多様性の抱擁、新たなイノベーションなど常に変革の波が押し寄せ来ています。それはまず一つにウイスキー愛好家である需要サイドの裾野が広がって来ているということ、またそのニーズに応えるべく新たなインスピレーションが求められている、そして何ゆえにスコッチを楽しむ?という根源的な問いに対する答えも今までになく多様化してきていることが挙げられると思います。激動する世の中を生きていくために「感受性」を養うことは必須でございます。小難しいことばかり考えずに単純にお酒を楽しく呑めれば良いという向きもあるかと思いますが、「スコッチウイスキーの楽しみ方」はこのようにお酒を飲むだけでなくいろんなことを考えながらスマート飲酒の在り方についても考えていきたいと思っています。 https://filmelange.com/

タスマニアンワインで有名な祐天寺のヴァイアンドカンパニーさんでタスマニアウイスキーの量り売りを見た日。

以前にご紹介したタスマニアンワインなどオーストラリアやニュージーランドのナチュラルワインをメインで取り扱っているヴァイアンドカンパニーさんに先日近くを通りがかったので立ち寄ってみました。そしたらなんと、タスマニアウイスキーの量り売り的な少量販売を始められていました。これは手元が寂しいウイスキーマニアにとっては朗報なのではないでしょうか。タスマニアのウイスキーのクオリティについては特段の説明を必要としないと思います。とにかく高級なウイスキーの代名詞というか、もしかすると本家のスコッチウイスキーよりもプレミアム感のある位置づけになるかと思います。その理由としてはやはり地理的な要因からかとにかく出回っている数量が少ない、またクラフト蒸留所がメインで大規模資本が巨大な蒸留所を建設してド派手に世界のマーケットに展開するような昨今のスコッチやアイリッシュとは違って、とにかく細々と良いお酒だけを提供するというスタイルの蒸留所が多い(というかそれしかないのかと思いますが)ことが、長らく「幻のウイスキー」とさえ言われてきた理由です。最近ではようやく日本でも例えば銀座のリカマンさんなんかに行けば入って左の棚にちょっと在庫があったりするようですが、どれも数万円くらいの高級品。というか、いわゆる大衆向けの廉価なブレンドが無く、こだわりのウイスキーしか市場に供給しないのかなと思います。飛行機で言うとエコノミークラスがなくてビジネスクラスとファーストクラスしかないとでも申しましょうか。(汗) そんなわけで少量の量り売りと、試飲までできるということで飛びつかざるを得ませんでした。ちなみに試飲の方は専用のショットグラスを800円で購入するスタイル。たぶんですが、一度買ったらそのグラスを持ち込めば何度でも再利用できるのだと思います。(因みにですがプラスチックの蓋キャップもついていましたので持ち帰りも可能です、中身が漏れないようにピッタリはまりました)。そして気になる試飲のお値段ですが、なんと500円(~)。シングルカスクのボトルなどもあったのですが、なにせタスマニアンウイスキーを飲むのが初めてなので一番スタンダードなモノと思われる、ヘリヤーズロードのオリジナル(熟成年数は約8年相当くらいなようです)を注文。そして、これが抜群に美味い。しかもこれがスタンダードと来まして、上には更に熟成年度が長い10年や15年というのもあるようです。ピート系のもあり、熟成樽のヴァリエーションも豊富なようです。普通のシングルモルトとはとても思えないくらいインパクトのありすぎる香りがまず充満します、味わいもキレキレのモルト感、そして雑味の無い余韻。感覚的にはソサエティの比較的熟成年度の浅いシングルモルトに匹敵するような完成度に感じました!気になってホームページを探してみたのですが、またこれもオシャレ。タスマニアの北西部に位置する様です。歴史的にはまだ20年強くらい、なのでまだまだ若いクラフト蒸留所と言えると思います。ヘリヤーズロード蒸留所の製法の特徴としては、原料や工程のすべてを現地で行っていること、そして蒸留はアイリッシュのように3回行うこともあるようです。またピート焚きのモルトも使用するとのことで、これも恐らく現地のピートを使用してのことかと思います。今の日本でも一部のクラフト蒸留所で地元の原料にこだわったテロワール重視のウイスキー造りが始まっていますが、タスマニアはこれをすでに1990年代から始めていたということなのかと思います。ただ、どういうわけかタスマニアのウイスキーというのは、これだけのクオリティにも関わらず、まだまだ世界的に見ても希少で注目度も低いような気がします。タスマニアの人たちがあまり注目を浴びることを追い求めていないのかなんなのか分かりませんが、とにかくこの抜群のウイスキーが少量だけで、しかもリーズナブルな価格で飲めるとうのは貴重ですのでぜひとも機会があれば立ち寄られることをお勧めします!(ちなみにワインのコスパも最高です) ヘリヤーズロード蒸留所のホームページ>> googlemapでこちらのお店を調べると大阪の住所(本社)が出てくるのですが、東京店の住所はこちらです。東京都目黒区祐天寺1丁目16-4東京オフィス Tel:03-6303-3319>>タスマニアウイスキーについてのヴァイアンドカンパニーさんの記事>>タスマニアンワインならこちら、祐天寺近くで見つけたナチュールワイン・ヴァイアンドカンパニーさん(2022年10月27日投稿記事) 
国際空港の免税店でスコッチウイスキーの値段を観察する。

国際空港の免税店でスコッチウイスキーの値段を観察する。

今回はマニアチックなネタとなり申し訳ありません。今回ヨーロッパを少し回ってきたなかで、実は一度もスコッチバーに入る機会がありませんでした。このため、スコッチウイスキーをじっくり観察したのは空港の免税店のみとなってしまったのです。これがどうしたことかというと、特段に街中のバーでどこが良いとか調べていかなかったというのもあるのですが、雰囲気の良さげなバーカウンターのある場所であっても、お客さんは基本的には(夜でも)外のテラス席で楽しくくつろいでいることが多く、日本のようにバーカウンターの暗がりでボトルを眺めながら必死にウイスキーの味を探るように飲んでいる輩は一人としておりませんでした。ヨーロッパの街の旧市街はまるで歴史の教科書をめくるかのようで、日本のように街中の雑踏をシャットアウトする必要性が微塵もないからかもしれません。そんなわけでウイスキーのボトルはついぞ一つもみないまま旅の終わりを迎えようとしていたのです。 しかし、最後に訪れた空港の免税店でスコッチウイスキーが結構置かれてあったので、どのような銘柄が置かれているのかざっと眺めてみました。品揃え的にはウイスキーに限って言うと結構なラインアップでした。オフィシャルがメインでしたが、かなり充実していると思います。ただ、パッと見てきになったのは「値段」です。為替の影響もあるのですが、それを差し引いてもやや高めな印象。ユーロ円で100円くらいだとして相応かなというくらい。近所のスーパーで比較可能なものを下の表にちょとまとめてみました。国内スーパーの価格は税込み価格です。 過去を遡れば2012年くらいは1ユーロが100円を切るような超円高の時代もありましたが、今からではとても思い返すことすら難しいです。しかし不思議なのは、これだけ為替が円安に振れているにも関わらず、日本の流通価格はまるで円高にあるようなふるまいをしていること。これはいったいどういうことでしょうか?変な話、日本で購入してヨーロッパに持ち帰った方がお買い得ということ?でも日本で流通しているウイスキーははるばるヨーロッパから輸入されてきているにもかかわらず!なのです。ちょっと私には意味が分かりません。(汗)海外で現地の酒税が日本より高かったりして、比較的安い日本にはるばるとウイスキーを飲みに来るような外国人の環境客がいるなどの話を聞いたことがありますが、日本はスコッチ好きにはかなりお買い得な国になっているのでないでしょうか。 こちらの棚には地元の蒸留所のお酒が陳列されていました。「ライゼットバウアー」と読むのでしょうか。シングルモルトウイスキーもありましたが、他にも色々とリカーやワインを作っているオーストリアのリンツ郊外にあるクラフトメーカーのようで、箱の写真にある通り親子(父とその息子)で運営しているようです。棚の上段にはるのは果実酒でしょうか。ヨーロッパの特色として、まずはじめにフィールドあってのお酒造りなのかと感じます。大規模に大量生産する大手企業ももちろんあるのですが、基本的にどこの都市もちょっと郊外に出れば森か畑。自然に囲まれています。そんなわけで庭の軒先にリンゴの木だったりとか普通にあって、放ったらかしにして腐敗したものの中には勝手に発酵しはじめたかのような香りが風にのって漂ってきたり。そんな風土なのでどこでも自然の力に任せたお酒造りが容易にできてしまうのかなと。日本の酒造りというと造りての職人芸とか、長年の秘伝の技とか、そうした芸が注目されるところがありますけど、お酒って「努力」しなくても一応は出来てしまうんだなということをこちらに来て感じました。こうした「ゆるい」感覚は結構どこにでもあって、日本での生活、特にそれが都会の中でとなると、いつも何かに束縛されたかのようなピリピリした緊張感に溢れているわけですが、そんなに肩肘張らなくても良いんだよ!ということを教えてくれたようなそんな旅路でした。