【愛知】HOCKER ホッカー(蒲郡)

【愛知】HOCKER ホッカー(蒲郡)

今回は愛知県三河地方の蒲郡に立ち寄りました。名古屋からはかなり南に下ります。豊橋からは新快速で一駅です。青春切符などで東海道を旅行していると、必ず通る駅ではあるのですが、降りたことは一度もありませんでした。地元の方に伺うと、「ラグーナテンボス」というリゾート施設や文豪に愛された温泉などがあり、東海の「熱海」ともいわれる行楽地のようです。豊橋の勢川でうどんを食べた後だったので夜も更けてしまい、着いた時には周辺の様子はよくわかりませんでしたが、地図で見ると駅から歩いて数分くらいで海に行けるようでした。繁華街は海側とは逆方向にあります。のちに聞いた話では昔はかなり賑わいがあったようですが、今では灯りがポツン、ポツンという感じです。フィリピンバーらしきピンクの看板が煌々と燃える店のすぐ近くに今回のバー、ホッカーさんを見つけました。歩いて本当に数分でした。ロータリーを挟んでほぼ駅前のような感じです。ただ、あたりに歩いている店はほとんどなく寂しい雰囲気。降り立ってすぐたったので、とりあえず表通りを1周してみましたが、バーらしきものはここともう1軒くらいなようでした。かなり閑散としています。駅前の地下にある小さな呑み屋街も通ってみました。お店は開いていましたが、静かな感じでした。地元の方が飲むにしても、名古屋や豊橋の街中で飲んでから、最後に帰宅前に寄るような感じなのでしょうか。そうすると、もっと深夜帯の方が賑わいがあるのか。とりあえずグルグルしてみましたが、埒が明かないのでお店の方にまた戻ってきて扉を開けました。 最初の一杯はC.C.ハイボールから 店内はシックな感じです。オーセンティック系のバーという雰囲気。ゆとりのある席の配置。広々としたカウンター席と、その後ろにゆったりと座れるテーブル席が二つくらいありました。レコードなんかも飾ってあって店に流れる曲調も心地が良いです。入ったときはマスターが一人でカウンターに立たれていました。まずはカナディアンクラブをハイボールで。「カナディアンクラブがお好きなのですか?」と開口一番に聞かれたのですが、とりあえず一杯目はバーボン的なハイボールを飲むのがルーティンなだけでございます。カナディアンクラブは正確にはバーボンではありませんが、成り立ちを遡ればバーボン志向は明白です。アメリカの禁酒運動で仕方なくカナダ側に蒸留所を作らざるを得ず、その後はこれまたアメリカ側の事情で「バーボン」を名乗ることができなかったために「カナディアン・ウイスキー」という別枠を設けられ、そしてアメリカで禁酒法が施行されてからその品質の高さが広く認められ「カナディアン・クラブ」(C.C.)としてのブランドが定着することになります。(https://www.suntory.co.jp/whisky/canadianclub/history/)カナディアン・ウイスキーはバーボンと似ている部分もあります。モルトも多少は使うこともありますが、主に穀物(特にライ麦)由来の材料を使用します。蒸留も連続式です。ただし、バーボンと違い樽は再生樽も使います。また独自の特徴としてコーン由来のベースウイスキーと、その他穀物のフレーバリングウイスキーを作り、それをブレンドしてカナディアンらしい爽快感あるスパイシーさを持たせています。なので定番ブランド品はストレートで飲むよりは、ロックやハイボールなど割って飲んだりする方が美味しく楽しめるかと思います。 ブラントン・シングルバレルのストレートを 続けてブラントン(Blanton's)を。ブラントンはバッファローズ・トレース蒸留所のプレミアムウイスキーのブランドです。1980年代に登場した比較的若いブランドで、これは銘柄の名前にあるアルバート・ブラントン大佐に由来します。特徴はマスターディスティラーによって認められた良質の樽から一つ一つボトリングされていること。これは、ブラントン大佐が大切な客人をもてなすときに、倉庫から樽を一つ開けてボトリングしたものを用意していたことに着想を得たようです。こうした経緯を知れば、これは割らずにストレートで飲むしか選択肢はありませんよね。ラベリングや馬のキャップなどまですべてがハンドメイドなクラフトバーボンの味を堪能します。バーボンとしては、かなり辛口な感じです。プレミアムだけあって、熟成もバーボンとしては長期間行っているようで、加えてバファローズ・トレースの倉庫は冬場にスチームを炊いて温度を保ったりなど早熟の仕掛けもあり樽感がしっかり出るイメージ。バーボンはオークの中を焦がした新樽のみを使用するので、これがバーボン樽の深みというやつなのでしょうか、クセになりそうです。 キルホーマンのリキュール。スモークな香りが! 最後に頂いたのはスコッチ・キルホーマン。ただし、ウイスキーではなく、リキュールです。ベースにキルホーマンのニュースピリッツを使用して、フレーバリングにブラックベリーを浸漬したようですが、ノージングをしてみるとベリーワインのような液体からスモークが立ってきます。どんな味だろうと思ってテイスティング。ただ、味わいまではさすがにスモークさはあまり感じられず、ベリー感が口に広がります。キルホーマンをベリージュースで割ったような感じとでもいいましょうか。元々はキルホーマン蒸留所が立ち上がった時の最初の数年間、原酒が熟成してモルトウイスキーとしての完成品ができるまでの間、何か販売できるものがないかということで商品化されたようです。普段あまりリキュール類は飲まないのですが、甘すぎることもなく面白い味わいだと思いました。さて、カナディアンに始まり、バーボン、スコッチのリキュールを楽しんでお店を後にしました。マスターは気さくでフレンドリーな方で、地元も蒲郡とのこと。繁華街の賑わいが無くなってしまったのは残念ですが、どこの地もこうしたオーセンティック系のバーは息づくものなのかと思いました。今度は近隣の温泉街など含めてもう少し深く探検をしてみたいですね。ではでは。 BACK TO HOME (スコッチウイスキーの楽しみ方)>>
西川口のトルコ・クルド・バー

西川口のトルコ・クルド・バー

埼玉県の川口といえば最近では外国人が多く住むようになった街として知られます。特に今では移り住んでくる外国人の数が国内でナンバーワンなのだとか。主には中国系などアジアからの方が多いのですが、その中で異色を特に放つのがトルコ系、正確にはクルド系の移民です。映画とかで見るような感じのままで、家族ずれなどが街を歩いているところに偶然出くわすと、逆に自分が日本にるのか?と思いたくなります。難を逃れて移り住んできた事情もあってか、いわゆるジャパナイズ(日本人化)された要素が無く、まるで昨日まで向こうにいたようなオーラを醸し出しています(というのは自分の勝手な思い込みだけかもしれませんが)。一説には二千人くらいの方が住んでいるそうですが、どこまで正規に補足されているのかも分からないので実際はもっといるような気がします。この界隈にはところどころに移民コミュニティがあり、このバーもその一つです。近くに用事があり時々こちらのお店によるのですが、まず日本人が来たことを見たことが無いです。最初に行ったときはちょっとヤバいのかとおもったのですが、運が良いだけなのかとりあえず今まで身の危険を感じたことはないです。最初はどんなところのだろう?という好奇心で立ち寄ったのですが、今では来る理由があって、それがこのトルコ風サンド、カブルマです。写真ではちょっと分からないのですがとにかくうまい、そしてデカい!一つ食べるだけで自分は充分です。 →→NHK記事(日本一外国人が多い街・川口市)・川口市が"ホーム"に選ばれる理由とは カブルマ(kavruma)というサンドイッチが特におススメ トルコ料理のサイトに紹介されていたカブルマ。中の具の方を指すようです。 中の具材はラム肉と、野菜の炒め物。スパイスがかかっていて、たぶん具だけ食べても全然イケると思います。キッチンに立ってた女性にこれは何ていうのって片言の日本語で聞いたら「カブルマよ!」と流ちょうな答えが。ちなみに、コロンビア人だそうで、旦那さんがトルコ人とのことでした。一緒に相席した全身入れ墨かと思う若い子がいたのですが(めちゃイケメン)、とても礼儀正しく、人は見かけによらんもんだと思いました。また、話す片言の日本語がかわゆい笑。前回訪問したときは、コロンビア人のママがその彼に恋愛指導をひたすらしてました。たまに自分に「そうよね!!」とか振られてきて、タジタジでした(汗)。どこの国も女の人が最強なようです。日本人を代表して面子を保つためにすべて「はい!」と返事たことは一生の誇りです。さて、酔っぱらう前に話を進めます。トルコのお酒といえばこれでしょう。ラクです。(詳しくはこちらの記事など) トルコのエフェスビールとともに。お肉料理とよく合います。 ラクは変わった飲み方をするお酒で、ストレートではなく割ってのむのが基本。原酒は透明なのですが、水を注ぐと写真のように白濁するようです(写真の右のグラス)。それに合わせて何やら酸っぱくて甘くないジュースが出てきました。これを交代で飲むのが流儀だそうです。割と健康的な飲み方をするのだと感心しました。一杯しか飲みませんでしたが、昔の知恵なのでしょうか。全然酔いませんでした。蒸留酒なので原酒の度数は40度以上あるようです。原酒の味もどんなのか見たかったのですが、今度にしたいと思います。原料がブドウらしく、甘かったです。甘い酒と酸っぱいジュースを交互に飲むので、抹茶飲んで羊羹食べる感じでしょうか。違いますでしょうか。古今東西問わずこういう「バランス」って何事も良く考えられているものですね。 ラク(Raki)というのトルコのお酒。隣は合わせて飲む酸っぱいジュース。 店内の様子 テレビから流れてくる音楽番組 店内は基本的に移民コミュニティの集う場所のような感じです。トルコのテレビが流れてたり、水タバコがあったり、食事を求めてテイクアウトのお客さんが車を止めて入ってきた入り。恐らくこの界隈では有名なバーなのかと思います。一人でいっても特に警戒されず、少なくともお店の人は温かく迎えてくれましたが、時と場合によってはどうなのか分かりません。興味のある方は自己責任で行ってみるのも良いかと思います。ただ、交通の便は不便です。基本は西川口か蕨からバスになるかと思います。住宅街の一角なので、近くに車を止めるところも少ないと思います。もし何かの機会があって通ることがあれば、カブルマのテイクアウトくらいならおススメしたいですね。
小豆島に行こう&DONIS BAR

小豆島に行こう&DONIS BAR

ところで、みなさん「島旅」してますか?最近、船で行く島旅にはまっています。本州側の四国地方と四国に挟まれた瀬戸内(せとうち)の海には小さな島が多く点在しています。今では瀬戸大橋やしまなみ海道などの連絡橋ができたので交通も便利になりましたが、橋が通っていない島も多いため「渡船」もまだまだ現役で活躍しています。今回訪れた「小豆島」(しょうどしま)は瀬戸内の島でも淡路島に次いで大きな島です。醤油(デパ地下とかで見かける有機醤油の類)の生産は古くから有名。他にオリーブなど。「二十四の瞳」の舞台とか?ちょっと古いでしょうか。関東圏ではあまり馴染みないかもですが、関西方面では観光地として多くの人に知られていると思います。島の中を走る車も神戸ナンバーのBMWとか、奈良ナンバーのポルシェとか見かけました。島の中は小さな道が多くて軽が多いので、大きめの外車が走っていると目立ちますね。小豆島も本州や四国とは橋でつながっていないので、フェリーなどの船を利用してとなります。島の港もひとつではなく、航路も多様です。パッと挙げてみると、神戸、姫路、日生、岡山、そして高松などです。主要航路は高松から島の西部の土庄(とのしょう)を結ぶルートで、高速船も出ていてかなり頻繁に船が出入りします。高速船であれば30分、フェリーでも1時間なので、島から高松に通勤通学をしている人もいるとのこと。うちらは神戸からフェリーを使い島の東の坂手港から上陸しました。坂手から土庄まではバスが走っており1時間程度。アニメの聖地としても脚光を浴びているようで若者が結構多かった印象です。 ドニズバーに入る入口 そんな小豆島にバーはあるのか?というこでいつものgoogle mapで探したのがこちらのドニズバーさんです。「bar」と名の付くのはこちらだけだったように思います。小豆島は高級ホテルなどが島に点在しますが、いわゆる繁華街的なものは無い印象。なのですが、土庄の付近の中心部は「迷路のまち」と言われるほどの細い路地が入り組んでいて昔にタイムスリップしたような感じで面白いです。ちなみに、この迷路の由来は南北朝時代にまで遡るそうです。関西に来て史跡を見るとすぐに数百年を軽く飛び越えてくるんで、年代とかある程度頭に入れとかないとついていけないです(汗)。ドニズバーの場所ですが、その迷路地帯から少し離れた通り沿いにありました。1階が酒屋さんになっていて、その下がバーとなります。名前は「バー」ですが、どちらかというと座って飲食を楽しむレストラン的なスタイル。テーブル席がメインで、カウンター席は無かった記憶です。メニューはフードとドリンクがあり、フードは本格的です。パスタやサラダだけでなく、スペインオムレツとか結構いろいろあって、食事と一緒にワインを楽しむには最適かなと思いました。ワインは気に入ったものが棚にあればボトルでの購入もできるようです。ボトルメニューも何ページも書いてあって、価格帯も手頃なものから高価格帯までそろっていました。ウイスキーなどの蒸留酒系はそれほど無かったように思います。お店の黒板にはその日のおススメのグラスワインが書かれてあり、そこから選ぶこともできます。確か8種類くらいあったと思います。一人が飲むには十分かなと。うちらはせっかくなので「小豆島」のラベルがあるものを選びました。とても美味しかったです。小豆島で作られたワイン?と思いきや、さすがにそういうわけではなかったようです。詳しくはドニズバーさんのこちらのページで) 小豆島ワイン、エンジェルロードはメルローとカベルネのふくよかな味わい 店内カウンター付近の様子 最後に近くのスナックで裕次郎を歌って帰りました ドニズバーさんでワインとフードを堪能した後に、ふらふらと迷路のところに帰ってきました。ポツリとスナックらしき店の灯りを見つけて、その名も「より道」!最高のネーミングですね。パッと開けたらちょうど誰もいないカウンター席が見えたので突入してみました。ママさんが一人で立ってらして(この道39年だそうです)。島の昔の様子なども気になっていたので伺ってみました。やはり昔は結構栄えていたようで「スナック街」もあったとのこと。でも残念ながら今はほとんど無くなってしまったようです。調べてみると分かるのですが、この島は結構高級なホテルが各所に点在しています。たぶん、ホテルがすべて用意してくれるものだから出歩く必要が無いのかと思いますが、街の繁華街がこうして廃れてしまうのは寂しいですね。でもママはとても元気で、この間は外国人のグループが通訳を連れて来店して忙しかったわよ、とか快活に語ってくれました。確かに。旅好きの外国人で、しかも小豆島に来るような方たちなら絶対にツボにはまる気がします。インバウンドはまだまだ小康状態ですが、島の雰囲気は南北朝とまでは言いませんが!昔ながらの雰囲気や風情が随所に色濃く残っていて最高でした。マイクを渡されたので裕次郎の「北の旅人」を熱唱して、ご満悦で帰路につきましたとさm(__)m
【神戸】Bar Moon-Lite バー・ムーンライト

【神戸】Bar Moon-Lite バー・ムーンライト

神戸には何度か飲みに来たことがあります。こちらでも紹介をしていますが、ウイスキーでいえばメインモルトさん、ワインならノラックさんが、とにかく一押し。間違いないです。ただ、いかにも港町神戸らしい雰囲気のバーっていうのがあるのか、と言われるとあまりピンと来ない感じが続いていました。海岸通り沿いなんかを歩くと、上海の外灘に近いようなどことなく異国情緒が感じられる建物などもありますが、神戸の震災があってから貿易港としての地位は年々下がって来ているのが実情。外国人を見かけるのも、インバウンドのころからはむしろ神戸ではほとんど見かけず、京都や大阪の方が目立っていた印象です。なので、街としてはキレイにはなったけれどもちょっと普通な感じに丸く収まって来ているかな、なんて思っていたところに、ありました!ザ・神戸的なバーが。それが、こちらのBar Moon-Lite(ムーンライト)さんになります。港町的なエキゾチック感、石原裕次郎が奥の席でニヤニヤしてそうなバーのご紹介です。 店内の様子と注文したカクテル シンガポール・ラッフルズホテルのレシピだそうです バーの扉もちょっと危ない雰囲気で緊張感があったのですが、開けてみるとそのままというか、「赤」と「黒」を貴重として店内に、怪しげな仮面とかが壁に掛けられています。(でも、お店の方は至って普通な感じで、そのコントラストも面白かったですm(__)m)変わった雰囲気の店内ですがバーカウンターとかもすごくおしゃれで、色々飾られたりしていますがきちんとまとまっていて洗練されたカジュアル・オーセンティックなバーの雰囲気です。お店はカウンター席がメインで、たしか奥にテーブル席もあったような。記憶ですが。でもここは来るなら一人か、少人数がおススメかなと。あまり大人数で来るようなところでは無いような気がしました。で、何が港街神戸なの?って話なんですが、もちろんエキゾチック感のあるバーの雰囲気もそうだったのですが、先に居らした神戸マダム(実際に神戸の人かは分かりませんが汗)の影響ですかね。いや、とても失礼なんですが東京の六本木や赤坂ならいざ知らず、地方のバーで先客がマダムというのはなかなか経験することが無いんです。たぶん、皆無に近いです。(もちろん、飲食系とかそういう関係ならもちろんあるんですが、それは同業者なのでカウントしないです。)ちょうどとなりに座るような感じになって、お店の人との会話がちらちらと聞こえてくるんですが、なにやらシンガポールだ、香港だ、なんだかインターナショナルな話をされていて、それならば!ということで、自分もメニューにあったシンガポール・ラッフルズホテルのレシピのカクテルがあったので雰囲気に合わせて注文した次第。注:普段カクテルなんて一切頼みません。たぶん、数年に一度くらいかな。。大汗 インドラムのオールドモンクをストレートで マスターに話を伺うと、なんと30年もお店を営業されていたそうです。まったく気づきませんでした、というかこの栄町付近の界隈まで足を延ばすことがほとんどありませんでした。今回たまたまブッキングしたホテルがこの近くだったので、偶然に発見につながりましたが、それでなければ恐らく一生出会うことなかったと思います。やっぱり神戸で飲むといえば三宮界隈がメインになりますからね。何かご紹介とかがあれば話は別ですが、やはり繁華街から離れたところにポツンとなるバーというのは結構難しいです。でも今回こうした発見につながったということもあり、やっぱり探検はしてみるものだと思いました。入店してからもポツリポツリとご来店される方がいらして、カウンター内も忙しく、なにぜマダムがいる緊張感もあり、いつものようにフランクにマスターに会話することが終ぞできませんでした。なので、得られた情報はそれくらいで、この店の由来とか、どうしてラッフルズなのかとか、そういうのは一切聞けなかったのですが、9回裏にヒットを打ちました。それが、こちらのインドラム。メニューをパラパラ見てて結構いろいろと面白いものがあったのですが、インドのラムというのは聞いたことなかったので勇気を出してカウンターを駆け回るマスターを止めて聞いてみました。割と人気のあるラムだということで、樽熟成のものをストレートで注文しました。7年と12年が確かあって、頼んだのは7年だったと思います。「サトウキビ・ジュースとモラセスを原料に蒸留したラムをブレンド」(お酒の武蔵屋さんサイトより)とのことですが、カリビアンラムとは違う味わい。なんというか、キャラメル感というかコーヒーというか、独特な深みのある味わいです。コーラーで割って飲む方法もあったようですが、なるほどと思いました。確かにコーラーで割ると両方のキャラがうまくミックスされそうです。次回はコーラ割りでも頼んでみようかと後で思いました。カウンターのど真ん中に奄美黒糖焼酎の「竜宮」が鎮座していて、これも頼んでみたかったのですが、時間の関係とかもあってお店を後にしました。バーも良かったのですが、来られている方もマダムを筆頭に品のありそうな方が多くて、近隣住民の集まるバーというより、皆さんどこかから目指して来られているのかと想像しました。お店のページを拝見すると割に早い時間帯からやっているような記載があったので、今度はもう少し早い時間帯に行ってみようかなと思います。ただ、店の雰囲気的にはやっぱり最後に回る一軒なのかなとも思い悩ましいところです。神戸は三宮以外にもこうした素敵なバーが眠っていそうですね。今後も何か発見があれば随時ご紹介していければと思います! 港町神戸の夜 裕次郎と神戸なら「赤い波止場(1958)」がよかったですねえ。
【栃木】パイプのけむり(小山)

【栃木】パイプのけむり(小山)

仕事帰りに立ち寄った栃木県小山市のバー、「パイプのけむり」さん。小山駅の西口を降りてすぐのところにあります。表通りの「祇園城通り」(祇園城は小山城の別名)でではなく、その左隣の小さな脇道「昭和横丁」から入ってすぐ右手のところにあります。路面店ではなく雑居ビルの2階に階段を上がっていきます。オーセンティック系のバーですが、お店は路面向きの窓が大きくとられているので真っ暗な空間というわけではなく、外の空気も感じられる割と開放的なバーです。店内はカウンター席が中心ですが、ひとつひとつの席に余裕があって、席そのものもゆったりと座れるので心地が良いです。1人でも2,3人で来ても楽しめるのではないでしょうか。お酒はモルトウイスキーが中心かなと思いました。スコッチの他にもジャパニーズで面白い銘柄とかもいくつか並んでいました。写真にも少し写っていますが、桜尾とかガイアフローとか。ガイアフローのブレンデッド「M」もあって、これは少し味見程度にいただきました。中身はガイアフローのモルト原酒もあるようですが、生産量がまだ限られるため、スコットランドからモルトとグレーンの原酒を取り寄せてブレンドしたようです。(→詳細記事)「M」というのは静岡のウイスキーと本場スコットランドのウイスキーがブレンドすることで結びついたという意味で、「MEET」の頭文字から取って来たとのこと。最近はジャパニーズの地場モルトウイスキーの生産が広範囲に行われているので、これからも様々な「出会い」があると良いなと思ったりもします。残念ながら新興の蒸留所はまだまだ準備できるものが限られている状態なので、これから5年先、10年先、あるいはもっとかもしれませんが、日本国内でもいろんな融合が出てきたら面白いですよね。因みに小山駅は以前に東口のbar as everさんを訪問したことがあり、今回は逆サイドの西口を探検してみた次第です。 タリスカーのソーダ割り さて、椅子に座って頂いたのはタリスカーのソーダ割りを久しぶりに。何を注文して良いか分からないときに、以前訪れた丸亀のサイレンスバーを思い出しながらオーダーします。タリスカーのソーダ割りを頼むと、いまでもあの時の思い出がよみがえってくるんですよね。(→その時の思い出話はこちらに。)そんなこともあって、モルトウイスキーを頼むときは基本はストレートなのですが、タリスカー(タリスカー10年)だけは今でもソーダ割りで頼むのが自分の定番です。マスターの話では、小山も昔は繁華街が非常に栄えていたときがあったそうですが、古い長屋の建物が密集しているような感じで、結局は今のように駅前ビルが建て駆られたりなど再開発によりサッパリしてしまったようです。駅ビルには蔦屋とかドンキがありましたが確かに駅ビルの中でショッピングは事足りてしまいそうです。ただ、飲み屋街が無くなってしまったのは非常に残念な話です。それまで通っていた人はどうしてしまったでしょうかね?他の街に流れたのか?マスターに突っ込んで聞いてみましたが、マスターも良く分からないといった感じでした。それはそうでようねm(__)m。時代的に外で飲み歩きする人が年々減っているのもあると思います。先日、野球選手のデーブ大久保さんのチャンネルを見ていた時に、やはり似たような話がでていました。昔の野球選手はとにかく試合後に飲み歩きするのが常であったが、今の若い選手はそうじゃない、的な。自分の仕事の周りでもそうです。昔は本当にお客さんと飲むのが当たり前だったですけど、今は時代が時代というのもありますが、そもそも若い人がそういった「旧習」に興味がない。ましてや無理やり連れて以降なら「パワハラ」とかになってしまいさえする時代です。でも、不思議なんですよ。それでも街中の繁華街とかに出ると、若い人がワイワイやっているのって結構見かけるんですよね。これはどういったことなんでしょうか?小規模にはなったけど、楽しむ人は楽しんでいるということなのか、ただノンアルやソフトでも楽しんでいるのか、それともまだ飲み歩きをやってる業界が生き残っているのか。そんなことをボーっと考えながら、ゆっくりとくつろがせてもらいました。他にもいくつかお酒をいただいたのですが、写真を撮るのを忘れていました。確か以前に松本の摩幌美さんで頂いたグレンゴインの21年とかが置いてあって、そちらを堪能させてもらいました。グレンゴインのシェリーはすごいですね。圧倒されます。先日whiskycastで、グレンゴイン推しの話があって、最近はまってます。12年も飲みたかったのですが、そちらは無かったので、とりあえず21年をいただいてお店を後にしました。