カーデュ蒸留所

スペイサイドにあるディアジオ社傘下の蒸溜所。創業は1811年、1824年に政府公認の蒸留所になりました。1893年にジョン・ウォーカー&サンズ社が買収し、以後スコッチブレンド「ジョニーウォーカー」のキーモルトとして使われてます。

蒸留所の創設者John Cummingの後を継ぎ2人の女性がキーマンとなりました。1846年に妻のHelenが息子のLewisとともに運営に携わります。更にLewis氏が亡き後は、その妻のElizabethが引き継ぎ、事業拡張に成功しました。その功績から「ウイスキー界の女王」”The Queen of the Whisky Trade”と称えられています。

カーデュのブランドはスペインやギリシアなどの南欧で特に人気とされています。というのは、温暖な気候で軽やかな質感のウイスキーが好まれるからだそうです。特にスペインでは、コーラなどで割った飲み方が若者の間で人気なのだとか。(→今年の夏はこれをぜひ試してみたいです!)

1990年代の一時期には供給が追い付かず、親会社のDIAGEO社はカーデュと他の蒸留所の原酒を混ぜてカーデュの「ピュアモルト」として供給しました。ところが、本拠地のスコットランドで批判の嵐にさらされ、SWAはこれを「ブレンデッド・モルト」(複数の蒸留所のシングルモルトウイスキーをブレンドしたもの)と命名するなどしましたが、最終的に「ピュアモルト」の販売は終了しました。

現在CardhuのシングルモルトはDiageo社傘下でSingleton、Taliskerに次いで3番目の販売量を誇ります。中核は12年15年18年と、ノンエイジのAmber RockGold Reserve。他に再生した(rejuvenated)バーボンカスクで熟成したSpecial Cask Rrserveなどがあります。