都立大学近くのアメリカンクラフトビール酒屋、ザ・スロップショップ(The Slop Shop)には世界中のクラフトビールが集まります。

都立大学近くのアメリカンクラフトビール酒屋、ザ・スロップショップ(The Slop Shop)には世界中のクラフトビールが集まります。

最近のマイブームはクラフトビール。クラフトビールというと、最近はスーパーとかでも様々なパッケージで販売されていています。普段だとキリンやアサヒ、サッポロの定番ビールだけで語られ、生ビールか瓶ビールかくらいの違いにしか気を使わないことが多いのではないでしょうか。生で飲むにしても、泡の比率がどうとか。自分もそのくらいな意識でいましたが、本場アメリカのクラフトビールの味を発見してから革命が起こりました。(→ちなみに最初にその感動を味わったのが西小山のクエンチワインさんですm(__)m)アメリカのクラフトビールをもっと知りたいと思って情報を探していたところ、雑誌の紹介記事を見つけて訪ねたのがこちらのスロップショップさん。東横線の都立大学から少し歩いた住宅街に位置します。基本は酒屋さんのイメージですが、小さなバーカウンターもあり、店内で飲むこともできます。ジャパニーズを中心としてクラフトビールをタップで飲むことも可能です。こじんまりとした店ですが、駅から少し離れていることもあり、落ち着いた雰囲気です。 クラフトビールがずらり。 まず驚いたのは販売されているクラフトビールのボリューム。すごい数がおいてあります。規模の大きい酒屋さんでもここまでの数量をみたことはありません。先日、八重洲に新しくできたアンテナ・アメリカもボリュームはすごかったですけど、インパクトとしてはこちらの方が圧倒されました。写真の冷蔵庫が3台並んでいて、フレーバーカテゴリー別になっているようです。主にはIPA系、サワー系、その他(スタウトやポーターなどのダーク系)という感じでした。産地は北欧やヨーロッパからジャパニーズまで。お値段的には高めですが、ワイン樽熟成の瓶詰めビールなどもありました。缶ビールですがどれもパッケージデザインが素敵で見ているだけでも楽しいです。フレーバーのコメントも一つ一つに細かく記載されていてわかりやすいです。店員さんも商品に詳しく、自分の好みがはっきりとしていれば相談にのってもらえるかと思います。自分はそこまではっきりと味の好みがあるわけではないので、パッケージを見て「ジャケ買い」しました。ひとつはワシントン州シアトルのものと、もう一つは以下に紹介している静岡のウエストコーストブルーイングのもの。他にもいろいろ興味あったのですが、またの機会にしようと思います。 タップでも楽しめます。 酒屋さんではありますが、店内で飲めるスペースもあり店内で試飲も可能です(ただし抜栓料がかかるとのこと)。ジャパニーズを中心に、タップビールも楽しめます。小さなスペースなのであまり大人数には向かないかもしれませんが、買い出しに来たついでに軽く一杯とかぐらいなイメージでしょうか。酒屋さんなので昼間もお店を開けられているとのこと。もうすっかり秋になりましたが、夏とか最高でしょうね。周りは住宅街になっているのでワイワイした喧騒感もなく、落ち着いてゆっくりと楽しむことができます。最寄り駅からちょっと歩きますが、通り一本なので場所的には分かりやすいです。アメリカンクラフトビールを深堀りしたい方には特におススメをしたいお店です。 商品の切り替えも結構早そうな感じ! シアトル出身の建築家が立ち上げたという本場クラフトビール工場・ウエストコーストブルーイングのクラフトビールを購入。パーケージもイギリスのイラストレーターが手掛けているらしくすべてがエキゾチックだが、なんと場所は静岡県の用宗(小さな漁村のイメージ)にあるという。昔ドライブ旅行で近くの中華屋さんに立ち寄った記憶あるくらいだが、今度通ったときはぜひ訪ねてみたい! クリックでウエストコーストブルーイングさんのホームページに クリックでスロップショップさんお店のページへ移動します! BRUTUS誌の紹介記事へ BACK TO HOME (スコッチウイスキーの楽しみ方)>>

For anyone exploring Tokyo's nightlife, Golden Gai is an essential destination. Tucked away in a corner of Kabukicho's bustling entertainment district, this remarkable network of alleyways houses over three hundred…
名古屋、栄のK9(ケーナイン)さんでウイスキーを。

名古屋、栄のK9(ケーナイン)さんでウイスキーを。

今回は名古屋の栄にやってきました。別の場所で仕事を終えて、錦近くのホテルについたのが23時くらい。それでも繁華街は賑わいがあり、栄近辺にいくつかチェックしていたバーがあったのでシャワーを浴びてリフレッシュしてから街に繰り出してみました。住吉通り沿いにいくつかマーキングされていたので、とりあえず上から順番に回っていこうかと思って下ったのですが、運悪くどこも閉店。1軒目のキュラソーさんは張り紙があって、今日は早くに閉店された様子。2軒目のルビンズベースさんもちょうど店を閉めようとしていたところでした。最後にチェックしていたところは「stand bar」という風な表記。最近はモルト以外にもいろんなモノをgoogle mapにマーキングしているので、立ち飲みの居酒屋かなんかかと思いつつ、ラストチャンスと思いトライした(後で分かったのですが、K9さんが入られる前の老舗バーの名前だったようです)、というのが今回こちらのバー訪問の経緯となります。 キルホーマン、マデイラカスク 入店してまず営業されていたことにホッとしました。夜中の一時までやってますよ、とのことだったので入ってカウンター席の中央に腰を下ろしました。手前側に女性が二人、カウンター奥に男性一名、そして真ん中に自分が座って半分埋まったくらいな感じ。L字のカウンタ席がメインの隠れ家的なバーです。座った時にはあまりモルトウイスキーとかは置いていないのかなと思っていたのですすが、女性が座っていた側の棚にかなりのモルトウイスキーのボトルが置かれていたようで、帰り際に気づきました。またこれも後で調べて知ったのですが、スコッチ文化研究所の名古屋支部を兼ねているそうで、定期的にテースティングイベントを開催されたりもしているそうで、列記としたモルトバーでした。マスターの方がとてもイケメンの気さくな方でしたので、そちらの方向に意識がいきませんでした。(もちろん、イケメンも気さくもウイスキーとは何ら関係ないんですが、、、)とりあえず一杯目には目の前の棚にあったキルホーマンをオーダー。最近あまりモルトウイスキーを飲んでおらず、とくにピーティーなウイスキーとはかなりご無沙汰だったので、最初のパンチに驚きました。ド・ピートにド・シェリーというか、強烈なブローとフックを浴びた感じです。(?って何の話、どうしても朝倉フロイド戦が気になってましてm(__)m) メキシコの蒸留酒、ソトル。 さて、自分の座ったカウンターには見慣れる酒が置かれてありまして、モルトウイスキーよりもこちらの方が気になってしまいました。最近は本当にいろんな酒を見かけるようになったというか、当然のことながら新しくできたとかではなくて、もともと世界中にはこれだけたくさんの種類のお酒があって、自分の知っていたのはそのうちのほんの少しだったのだということを毎度気づかされます。メキシコならテキーラでしょ、っていうのは間違ってはいないんですが、メスカルがあったり、そしてこのソトルがあったりいろんなバリエーションがあるんですね。このソトルというお酒は主にメキシコ北部で生産されているようで、原料はリュウゼツランにも似たようなダシリリオンという植物とのこと(ただしアガヴェとは違った種類の植物なため、テキーラのようなアガヴェ系のお酒(アガヴェ・スピリッツ)とは区別されるみたいです)。アスパラガス科らしいです。COYOTE(コヨーテ)ブランコなので蒸留したままのお酒ということなのでしょうか。味わいとしてはテキーラのブランコとかにも似た感じかですが、ボタニカルさがより強いのかなとの印象でした。 南米ボリビアのお酒、ルフェロ。 次に頂いたのがシンガニというボリビアのお酒。ルフェロというのはその中のブランドの一つだそうです。他にもロスパラレスとか、カーサ・レアルというのがメジャーなブランドとしてあるようです(→PRTIMES記事参照)。 お酒はマスカット由来の蒸留酒でフルーツブランデーに区分けされるようです。頂いたルフェロはそれぞれパッションフルーツやマンゴーをフレーバリングとして添加しているとのこと。どちらもストレートをハーフで試してみたのですが、ノージングの香りの飛び方がすごくパワフルです。でも味わいは割とおとなしいというか、そこまで甘くはなかったです。どちらかというとカクテルとかのベースにしたり、ソーダとかで割って一杯目に飲んだりする方が良いのかなという感じはしました。そして、最後に頂いたのがアイリッシュのロウ&コー。実は隣に座った青年がオーダーしているのが気になって、ついつい乗っかって注文した次第なのですが、ディアジオが出資するアイリッシュの復刻銘柄です。元々はアイリッシュはスコッチよりも世界的な知名度があったのですが、アメリカの禁酒法などで売れ行きが落ち込んでしまい、つい最近までは100を優に超えるスコッチのウイスキーと違い、ほんの数か所の蒸留所しか生き残ってない状況でした。それが、最近またアイリッシュの良さが見直され、往時の勢いを取り戻しつつあります。ロウ&コーの特徴は、バーテンダーが経営に参画するなど飲み手側の意識が組み込まれていること、そしてアイルランド首都のダブリン市街にその蒸留所がありアーバンな雰囲気がスタイリッシュなボトルデザインからも感じられること、最後に定番銘柄として立ち上げられたこのボトルはアイリッシュのモルトとグレーンウイスキーから造られた親しみやすいブレンドウイスキーであること。これらが意味するのはこれからのスタイリッシュでアーバンなウイスキーとしてより親近感のあるウイスキーを手元に届けたいという意気込みのように感じます。味わいとしては、軽やかな一方でスパイシーさもあり、ストレートでも楽しめるし、割っても良し。アイリッシュらしいオールラウンダーなウイスキーでした。まだまだ見かけることは少ないかもしれませんがこの特徴的なボトルを見つけたらぜひとも頼んでみたい銘柄です。 新興アイリッシュ、ロウ&コー BACK TO HOME (スコッチウイスキーの楽しみ方)>>
頃末商店(神戸・三宮)

頃末商店(神戸・三宮)

頃末商店といえばある程度ウイスキーやワイン好きの方であれば知らぬ方はいないのでしょうか。その伝説の酒屋さんに今回初めて立ち寄ることができました。今までも実は何度か近くには立ち寄っていたと思うのですが、場所が具体的にどこにあるのかは知らなくて、今回たまたま道を歩いていたら「見つけた!」というのが真相です(汗)。もっと老舗の感じを想像していたのですが、びっくりしました。清潔感のある明るい店内。そして、お店の方もみな若い。「きれい、明るい、若い」の三拍子?がそろっています。しかし、それだけではないんです。なんといってもこちらはウイスキーのみならずワインなどの洋酒の品ぞろえが半端ないのです。スコッチウイスキーでいうと、メジャーなものはほぼカバーしています。そのほかにも多くのボトラーズの商品が陳列してありました、しかも有料で試飲もできます。東京の長谷川商店や、銀座のリカマンと似たような価格帯・システムのようでした。さらに量り売りという購入もできるようです。これはプレミアムウイスキーとかボトラーズを少し試してみたい、というときに嬉しいですね。自分はまだ飲み始めであったのでとりあえずクラフトビールをクーラーから取り出して購入、そしてその場で頂いちゃいました。クラフトビールのセレクションも玄人好みというか、見たことのないボトルばかりです。その中でもコーヒー豆を使ったクラフトビールというのがあって、興味本位で試してみました。コーヒーを添加して味付けしたとかではなくて、コーヒー豆を発酵させた原酒を含んでいるようです(ベースはIPAとのことでした)。頃末商店という名前はウイスキー関連でフォローしているSNSとかで、時々名前が挙がってくるのでかなり前から知ってはいました。ただ、実際にどこの地域にあるとかは正直あまり良く知りませんでした。今回通りかかって、あ!神戸にあったんだと。そういう感じです。頃末というのは「頃末さん」というお名前なんですね。今の若大将で4代目?だそうですが、さすが貿易港として名前を馳せた港町神戸だけのことはあります。もしかして石原裕次郎とかも来たことあるんですかね。そんな思いに浸りながら、店内をくまなく回りました。とにかく、スッキリとしたレイアウト。雰囲気的には銀座のリカマンさんに近いかなと思いました。お店の方も気さくに話かけてくれて、でもこちらはただフラっと立ち寄っただけでしかも今から飲みにいくところだったので、一つくらいボトルを購入したかったのですがかないませんでした。また機会があれば今度はちゃんと計画的に来たいと思います! コーヒー豆をフレーバリングに使用したクラフトビールを店内で。 最近は酒屋さんもとても面白いですね。ウイスキーでいえば、ただボトルを並べて販売するだけではなく、自身で色々とプロデュースするタイプの店が増えているような気がします。地方でもオリジナリティにあふれるところを見かけます。まだ行ったことはないのですが岡山のバーを訪問した際に地元の酒屋さん(ウイスキーラバーズ)がプロデュースしたウイスキーを頂いたことがありました。東京だと信濃屋さんとかが有名ですね。他にも個人のバーでも共同で樽を購入したり、酒屋さんがアレンジしたりと色々あります。有料試飲や量り売りのシステムも嬉しいです。地方を訪問するときはさすがにがっつりボトルを買って飲むことはさすがに想像しづらいです(汗)。家飲みも自分はほとんどしないのでウイスキーのボトルを買ってもほとんど残ったままのボトルがあります。ですが、量り売りなら少量を買って飲めるので、例えば地方出張でもホテルに帰ってゆっくり楽しむとか、なんなら雰囲気の良い海辺とか公園とか見つけて野外で自然を堪能しながらチビチビ楽しむこともできそうです。量り売りで言えば広島を訪ねた時にリトルハピネスさんというバーがそういったサービスをしていました。今でもネットなどを通じて提供しているようです。(因みに二つのお店のことについてはこちらのブログ内でも少し紹介をさせてもらっています。詳細はこちらです。→岡山、→リトルハピネスさん)最近はインスタやツイッターなどSNSを活用したマーケティングも盛んで、テイスティングイベントを開催したり勉強会を開いたり、酒屋さんのスタイルにも革命が起こってきているようです。また、神戸にも触れないわけにはいきません。というのはワインとウイスキーに関してはとても良いバーがいくつかあるからです。経済的な規模からいうと一頃に比べるとただの地方都市レベルになった感じはありますが、こうした分野ではまだまだ神戸・三宮はすごいものがあると感じます。ワインでいえば、もうノラックさん一押しです。何も言わずに訪問してください。騙す気も何もないです。個人的に今まで行ったワインバーの中で最高です。モルトバーでいえば、メインモルトさん一択でしょう。こちらも、何も私から言うことはないです。迷わず行きましょう。そして、最後に、ちょっと怪しげな港町の雰囲気を楽しみたいという方におススメは、元町界隈の隠れ家的なバー、ムーンライトさん、をおススメします。神戸は表の繁華街だけではなく、少し路地裏のようなところでも垢抜けたシックなバーとかがあったりしてナイトライフが面白い街です。まだまだ発見がある気がするので、次回に頃末さんを訪問する機会があればどこかおススメのバーも聞いてみようかなと思います。 一つ一つに丁寧で簡潔な紹介文があり分かりやすい(youtube動画より)
広島の雑草庵で地酒と料理を楽しむ

広島の雑草庵で地酒と料理を楽しむ

久しぶりにまた広島にやってきました。今回はビジネスだけでの訪問。金曜の夕方に到着して土曜の朝には帰るという、ものすごく勿体ないスケジュールになりました。広島というのはいつ来ても自分にとっては何か古き良き昔を思い出すような感覚に陥る街です。モダンとクラシカルが入り混じる路面電車。ゆったりと街の中心を流れる川と、古風な趣のある石造りの橋。そして、現役のそごう(笑)。更に今回付け加えるなら、「方言」(広島弁?)もまだバリバリに現役。関西以外の地域でこれほどまでに生き生きとしとして老若男女問わずに活用されるているところも今や珍しいのではないでしょうか。細かくは自分も説明できませんが、語尾の特徴として「~じゃけえ」とか「~じゃろ」とか。自分の田舎も語尾が特徴的で、昔は広く使われていましたが、いまでは帰省しても街中ではあまり聞かなくなった印象です。なので、本当に懐かしい感じがします。「方言」は土地の言葉なわけで、その地方の文化的な特徴を音声を通じて体現するもの。それが日々の生活に根付いているというのは、皆が自分の住んでいるところに誇りを持っているということでしょう。交通や通信が便利になった今のご時世、離れた地方でも標準化の波が押し寄せ街並みも均一化が進み、チェーン店などが揃い、スタイルも教科書のように似通い、そして最後には人も土地の匂いのしない今風な人が闊歩するというか。致し方無い部分もありますが、それだけに広島は独自のスタイルが受け継がれているようで面白い。でも、昔っぽいというネガティブなものでは決してありません、むしろ逆にヨーロッパの旧市街を彷彿させるような趣きもあったりで、とても魅力的な街だと毎回来るたびに感じます。 お店の冷蔵庫には広島の地酒がどっさりと。 さて、今回もウイスキーのネタではなく「日本酒」の話題です。仕事の付き合いで飲みに出かけたためこの流れになりました。やはり、食べて飲んでとなると、なかなか最初からウイスキーの店で、とはならないですよね。訪れたのは広島随一の繁華街「流川」にある「雑草庵 安芸」さん。名前がなかなか風流ですね。宿泊先が平和公園近くであったので、平和公園でお祈りをしてから徒歩で向かいました。元安橋を渡りアーケードの本通り商店街を抜けてパルコを曲がり、金座商店街に。堀川町の交差点を渡りぶつだん通りに出たえびす通り商店街に行く手前の右手にありました。雨が降っていたのですがアーケードや商店街の屋根をつたいながら行けたので傘をささなくても気になりませんでした。通りの店はどこも通常通りの営業に戻っていて、前回訪問時とは違い、街の活気を肌に感じながら楽しい散歩になりました。ご一緒した方も数年前に広島に来られて、初めのうちはやはりとまどうところもあったようですが、今ではすっかりと馴染んでいるようでした。久しぶりの再会を祝してということで、飲み放題セットと料理に舌鼓を打ったあと、地酒タイムとなりました。日本酒の好きな方なら十分にご存じだとは思いますが、広島は県中央に位置する酒都・西条などを中心に酒蔵が多くあります。「賀茂鶴」や「亀齢」などで知られる西条の他にも、瀬戸内海側の呉、ウイスキー竹鶴政孝の生家のある竹原の「竹鶴」、他にも内陸ではワインの生産などでも知られる三次(みよし)など。面白いのはそのお酒の個性が同じ県内でもかなり違うということ。それもそのはずで呉や竹原などは瀬戸内海に面する温暖な気候が特徴。しかし、三次などの内陸は寒冷な地域で冬には街中でも積雪することでも知られています。(→SAKETIMESの記事など詳しい)このため、何か一つだけの銘柄を飲むというよりは、それぞれの地域から一つずつくらいを比べながら飲むというのがおススメで、そうすると最低3合は飲む羽目になります(笑)。良かったのは二人で一合づつ頼むと、小さなおちょこがついてきて相手のお酒も少し味見程度に注いでくれたこと。三人以上のグループとかだとどういう風になるのか分かりませんが嬉しいサービスでした。ラストに竹原・中尾醸造(→リンゴ酵母の開発などでも知られる)の「誠鏡」をオマケでいただきました。地元の酒屋「酒商山田」さんのオリジナル品で生産数600本の限定品だそうです。二人とも辛口が好きだったので色々と試しましたが、精米度が高くて色目も琥珀色をしているものでも不思議とスッキリ感があるというか、どのお酒もとても美味しかったです。お酒のアテもお魚系を中心に充実していました。鯛そうめんというのが気になっていて、〆に頼もうかと思って狙っていたのですが、その前にお腹いっぱいになってしまい味わうことがかないませんでした。また次回訪問の時、今度はカキの美味しいシーズンにぜひとも伺いたいですね! 自分が頼んだメインのグラスと、その隣には味見用に相手が頼んだお酒もおちょこに。 サービスで提供してくれた限定品のお酒「誠鏡」。とても良かった。 memo:都内にもお店があるようで、今回訪問した広島のお店は「雑草庵 安芸」で検索してみてください。 BACK TO HOME (スコッチウイスキーの楽しみ方)>>
【愛知】HOCKER ホッカー(蒲郡)

【愛知】HOCKER ホッカー(蒲郡)

今回は愛知県三河地方の蒲郡に立ち寄りました。名古屋からはかなり南に下ります。豊橋からは新快速で一駅です。青春切符などで東海道を旅行していると、必ず通る駅ではあるのですが、降りたことは一度もありませんでした。地元の方に伺うと、「ラグーナテンボス」というリゾート施設や文豪に愛された温泉などがあり、東海の「熱海」ともいわれる行楽地のようです。豊橋の勢川でうどんを食べた後だったので夜も更けてしまい、着いた時には周辺の様子はよくわかりませんでしたが、地図で見ると駅から歩いて数分くらいで海に行けるようでした。繁華街は海側とは逆方向にあります。のちに聞いた話では昔はかなり賑わいがあったようですが、今では灯りがポツン、ポツンという感じです。フィリピンバーらしきピンクの看板が煌々と燃える店のすぐ近くに今回のバー、ホッカーさんを見つけました。歩いて本当に数分でした。ロータリーを挟んでほぼ駅前のような感じです。ただ、あたりに歩いている店はほとんどなく寂しい雰囲気。降り立ってすぐたったので、とりあえず表通りを1周してみましたが、バーらしきものはここともう1軒くらいなようでした。かなり閑散としています。駅前の地下にある小さな呑み屋街も通ってみました。お店は開いていましたが、静かな感じでした。地元の方が飲むにしても、名古屋や豊橋の街中で飲んでから、最後に帰宅前に寄るような感じなのでしょうか。そうすると、もっと深夜帯の方が賑わいがあるのか。とりあえずグルグルしてみましたが、埒が明かないのでお店の方にまた戻ってきて扉を開けました。 最初の一杯はC.C.ハイボールから 店内はシックな感じです。オーセンティック系のバーという雰囲気。ゆとりのある席の配置。広々としたカウンター席と、その後ろにゆったりと座れるテーブル席が二つくらいありました。レコードなんかも飾ってあって店に流れる曲調も心地が良いです。入ったときはマスターが一人でカウンターに立たれていました。まずはカナディアンクラブをハイボールで。「カナディアンクラブがお好きなのですか?」と開口一番に聞かれたのですが、とりあえず一杯目はバーボン的なハイボールを飲むのがルーティンなだけでございます。カナディアンクラブは正確にはバーボンではありませんが、成り立ちを遡ればバーボン志向は明白です。アメリカの禁酒運動で仕方なくカナダ側に蒸留所を作らざるを得ず、その後はこれまたアメリカ側の事情で「バーボン」を名乗ることができなかったために「カナディアン・ウイスキー」という別枠を設けられ、そしてアメリカで禁酒法が施行されてからその品質の高さが広く認められ「カナディアン・クラブ」(C.C.)としてのブランドが定着することになります。(https://www.suntory.co.jp/whisky/canadianclub/history/)カナディアン・ウイスキーはバーボンと似ている部分もあります。モルトも多少は使うこともありますが、主に穀物(特にライ麦)由来の材料を使用します。蒸留も連続式です。ただし、バーボンと違い樽は再生樽も使います。また独自の特徴としてコーン由来のベースウイスキーと、その他穀物のフレーバリングウイスキーを作り、それをブレンドしてカナディアンらしい爽快感あるスパイシーさを持たせています。なので定番ブランド品はストレートで飲むよりは、ロックやハイボールなど割って飲んだりする方が美味しく楽しめるかと思います。 ブラントン・シングルバレルのストレートを 続けてブラントン(Blanton's)を。ブラントンはバッファローズ・トレース蒸留所のプレミアムウイスキーのブランドです。1980年代に登場した比較的若いブランドで、これは銘柄の名前にあるアルバート・ブラントン大佐に由来します。特徴はマスターディスティラーによって認められた良質の樽から一つ一つボトリングされていること。これは、ブラントン大佐が大切な客人をもてなすときに、倉庫から樽を一つ開けてボトリングしたものを用意していたことに着想を得たようです。こうした経緯を知れば、これは割らずにストレートで飲むしか選択肢はありませんよね。ラベリングや馬のキャップなどまですべてがハンドメイドなクラフトバーボンの味を堪能します。バーボンとしては、かなり辛口な感じです。プレミアムだけあって、熟成もバーボンとしては長期間行っているようで、加えてバファローズ・トレースの倉庫は冬場にスチームを炊いて温度を保ったりなど早熟の仕掛けもあり樽感がしっかり出るイメージ。バーボンはオークの中を焦がした新樽のみを使用するので、これがバーボン樽の深みというやつなのでしょうか、クセになりそうです。 キルホーマンのリキュール。スモークな香りが! 最後に頂いたのはスコッチ・キルホーマン。ただし、ウイスキーではなく、リキュールです。ベースにキルホーマンのニュースピリッツを使用して、フレーバリングにブラックベリーを浸漬したようですが、ノージングをしてみるとベリーワインのような液体からスモークが立ってきます。どんな味だろうと思ってテイスティング。ただ、味わいまではさすがにスモークさはあまり感じられず、ベリー感が口に広がります。キルホーマンをベリージュースで割ったような感じとでもいいましょうか。元々はキルホーマン蒸留所が立ち上がった時の最初の数年間、原酒が熟成してモルトウイスキーとしての完成品ができるまでの間、何か販売できるものがないかということで商品化されたようです。普段あまりリキュール類は飲まないのですが、甘すぎることもなく面白い味わいだと思いました。さて、カナディアンに始まり、バーボン、スコッチのリキュールを楽しんでお店を後にしました。マスターは気さくでフレンドリーな方で、地元も蒲郡とのこと。繁華街の賑わいが無くなってしまったのは残念ですが、どこの地もこうしたオーセンティック系のバーは息づくものなのかと思いました。今度は近隣の温泉街など含めてもう少し深く探検をしてみたいですね。ではでは。 BACK TO HOME (スコッチウイスキーの楽しみ方)>>
西川口のトルコ・クルド・バー

西川口のトルコ・クルド・バー

埼玉県の川口といえば最近では外国人が多く住むようになった街として知られます。特に今では移り住んでくる外国人の数が国内でナンバーワンなのだとか。主には中国系などアジアからの方が多いのですが、その中で異色を特に放つのがトルコ系、正確にはクルド系の移民です。映画とかで見るような感じのままで、家族ずれなどが街を歩いているところに偶然出くわすと、逆に自分が日本にるのか?と思いたくなります。難を逃れて移り住んできた事情もあってか、いわゆるジャパナイズ(日本人化)された要素が無く、まるで昨日まで向こうにいたようなオーラを醸し出しています(というのは自分の勝手な思い込みだけかもしれませんが)。一説には二千人くらいの方が住んでいるそうですが、どこまで正規に補足されているのかも分からないので実際はもっといるような気がします。この界隈にはところどころに移民コミュニティがあり、このバーもその一つです。近くに用事があり時々こちらのお店によるのですが、まず日本人が来たことを見たことが無いです。最初に行ったときはちょっとヤバいのかとおもったのですが、運が良いだけなのかとりあえず今まで身の危険を感じたことはないです。最初はどんなところのだろう?という好奇心で立ち寄ったのですが、今では来る理由があって、それがこのトルコ風サンド、カブルマです。写真ではちょっと分からないのですがとにかくうまい、そしてデカい!一つ食べるだけで自分は充分です。 →→NHK記事(日本一外国人が多い街・川口市)・川口市が"ホーム"に選ばれる理由とは カブルマ(kavruma)というサンドイッチが特におススメ トルコ料理のサイトに紹介されていたカブルマ。中の具の方を指すようです。 中の具材はラム肉と、野菜の炒め物。スパイスがかかっていて、たぶん具だけ食べても全然イケると思います。キッチンに立ってた女性にこれは何ていうのって片言の日本語で聞いたら「カブルマよ!」と流ちょうな答えが。ちなみに、コロンビア人だそうで、旦那さんがトルコ人とのことでした。一緒に相席した全身入れ墨かと思う若い子がいたのですが(めちゃイケメン)、とても礼儀正しく、人は見かけによらんもんだと思いました。また、話す片言の日本語がかわゆい笑。前回訪問したときは、コロンビア人のママがその彼に恋愛指導をひたすらしてました。たまに自分に「そうよね!!」とか振られてきて、タジタジでした(汗)。どこの国も女の人が最強なようです。日本人を代表して面子を保つためにすべて「はい!」と返事たことは一生の誇りです。さて、酔っぱらう前に話を進めます。トルコのお酒といえばこれでしょう。ラクです。(詳しくはこちらの記事など) トルコのエフェスビールとともに。お肉料理とよく合います。 ラクは変わった飲み方をするお酒で、ストレートではなく割ってのむのが基本。原酒は透明なのですが、水を注ぐと写真のように白濁するようです(写真の右のグラス)。それに合わせて何やら酸っぱくて甘くないジュースが出てきました。これを交代で飲むのが流儀だそうです。割と健康的な飲み方をするのだと感心しました。一杯しか飲みませんでしたが、昔の知恵なのでしょうか。全然酔いませんでした。蒸留酒なので原酒の度数は40度以上あるようです。原酒の味もどんなのか見たかったのですが、今度にしたいと思います。原料がブドウらしく、甘かったです。甘い酒と酸っぱいジュースを交互に飲むので、抹茶飲んで羊羹食べる感じでしょうか。違いますでしょうか。古今東西問わずこういう「バランス」って何事も良く考えられているものですね。 ラク(Raki)というのトルコのお酒。隣は合わせて飲む酸っぱいジュース。 店内の様子 テレビから流れてくる音楽番組 店内は基本的に移民コミュニティの集う場所のような感じです。トルコのテレビが流れてたり、水タバコがあったり、食事を求めてテイクアウトのお客さんが車を止めて入ってきた入り。恐らくこの界隈では有名なバーなのかと思います。一人でいっても特に警戒されず、少なくともお店の人は温かく迎えてくれましたが、時と場合によってはどうなのか分かりません。興味のある方は自己責任で行ってみるのも良いかと思います。ただ、交通の便は不便です。基本は西川口か蕨からバスになるかと思います。住宅街の一角なので、近くに車を止めるところも少ないと思います。もし何かの機会があって通ることがあれば、カブルマのテイクアウトくらいならおススメしたいですね。