ジャズバー・USICEウィスカ(新宿)
初めてのモルトバーに おススメの一軒。 JAZZを聴きながらの 落ち着いた大人の夜を♪ ようやく緊急事態が解除されて、徐々にお店も開いてきました。マスク着用は変わらずで、以前のにぎわいにはまだほど遠いような感じもしますが、何はともあれ世の中が 動き出してきた感じです。ウイスキーバーは特に夜型なので、どこもみな閉まっていたため、ホントに最近はめっきりと飲む機会がないままでした。このブログでも、最近は時事ネタみたいな話ばかりで、バー巡りがご無沙汰になってしまいました。またもや新宿ゴールデン街に「らしからぬ」(汗)大人の雰囲気のバーを発見したので今回ご紹介します。詳細は現地の地図(商店街案内)などで確かめて頂ければと思うのですが、いわゆるG1通りという一番手前側の通りにある、BARウィスカさんです。 ゴールデン街は、言わずと知れた飲み屋街ですが、昭和的というか古いノスタルジックな店が多いのが特徴。そんな中にあって、開業間もないこちらのバーは、シックで落ち着いた雰囲気。カウンターが数席程度とこじんまりというのはこの界隈で良くあるパターンですが、どことなくあか抜けてスッキリしているので、正直ゴールデン街にいることを忘れてしまいます。また、三丁目界隈にありそうないわゆる真っ暗なモルトバーとは違って、店内の照明もカジュアルバーのような明るさで、初めての方でも居心地よくウイスキーが楽しめるのかと思います。 久々なので、何を頼んでよいのか迷いました。とりあえずはボトルがスタイリッシュに新しくなったアラン(Arran)をロックでお願いしてみました。アランについては少し解説をしておきます。 アランはスコットランド北西のアラン島にある蒸留所で造られるウイスキーです。いわゆるアイランズ系というウイスキーで、アイランズ系のモルトはアイラ島に代表されるピートなアイラモルトを筆頭に、個性豊かな風味が特徴とされています。その中で、このアランは個人的には割に落ち着いた感じかなという印象ですが、コアなファンもいるようです。 ”25 years Isle of Arran Distilleries”” アラン蒸留所はアラン島の北部のロッホランザ(ロックランザ)という場所にあります。1995年に操業を開始、巨大資本が席巻する今日のウイスキー業界にありながら独立系資本による運営を続けています。小規模で交通の便も良くはないと思いますが、ビジターセンターには世界中から多くの観光客を集めることでも知られています。また、なんといっても注目なのはロッホランザの反対側、すなわち島の南端に出来たラッグ蒸留所でしょう。今回のボトルチェンジも、ラッグ蒸留所が出来た2019年のことでしたので、今後アランブランドとして二つの蒸留所のキャラ的な棲み分けを狙ってのことなのかもしれません。元のアランはフルーティでスパイシーな感じですが、新たに誕生したラッグはピートが特徴だと言われています。同様にアイランド系のジュラ(JURA)なんかも、華やかで草原のようなノンピートと、好対照にスモーキさが特徴の商品をうまく合わせているイメージがありますが、そういった感じになるのでしょうか。新しい蒸留所のシングルモルトが出回るのはまだもう少し時間がかかると思いますが、今後どのようなラインアップを出してくるのかが楽しみでもあります。 明るく落ち着いた店内 その他ウイスキーのラインアップですが、こちらも非常に丁寧です。以前、栃木の小山で訪問したカジュアルバー(bar as everyさん)を思い出しました。基本的なラインアップをしっかりと揃えています。メインはスコッチが多いですが、イチローズなどのジャパニーズやバーボ ン、ボトラーズも少し。後、恐らくこちらのお店の特徴は「オールドボトル」かもしれません。サントリーやニッカの特級時代のボトルがいくつか置かれていました。ウイスキーはアルコール度数が高いので適度な環境であれば長期間保存をしていても、品質が劣化することは無いと言われています。むしろ、ボトルの中でも更に化学反応が生じて微妙に風味に変化が生じて、それがまた評価を上げたりすることもあるようです。このあたりは、特級時代のウイスキーというのをそもそも知らない自分には正直分からないのですが、そもそも既に販売されているものは無いのでお金を出せば買えるというものではないという一品限りのアンティーク品になります。このため価格はpricelessになることもあるのですが、こちらで提供されているものはかなりリーズナブルな設定かと思いました。昔のオールドボトルの味わいにも興味がある方は、マスターにおススメなど聞いて(一応、お値段も確認してから)愉しんでみるのも良いかもしれません。今回の訪問では主にスコッチシングルモルトの通常ラインアップ品をいくつか頂きましたが、落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと味わうことが出来ました。お店の中の席数が限られることもあり、曜日や時間帯によってはまた違う雰囲気なのかと思いますが、まだ開店して間もないというこで今後の展開も楽しみです。 bar usiceさん