アナンデール蒸留所(https://celticlifeintl.com/)
アナンデール蒸留所は19世紀に稼働していた同名の蒸留所に由来し、ジョニーウォーカー向けの原酒を製造していたが第一次世界大戦後に閉鎖。その後長らくProvost Oatsで知られたロビンソン家の所有であったのを、2007年にデイヴィッド・トムソン&テレサ・チャーチ夫妻が購入。2011年から改装工事を開始し、その過程で昔の蒸留施設の一部の発掘調査などがあり2014年から操業をスタート。ウイスキー造りにはディビッドの友人でもあった故ジム・スワン博士が協力。ニューメークのタイプはピート系(45ppm)とノンピートがあり、2018年にバーボン熟成のシングルモルトがリリースされた。ピート系はマノスォーズ(Man O'Swords)、ノンピートはマノワーズ(Man O'Words)と呼ばれており、それぞれ当地ともゆかりのあるスコットランドを代表する人物、すなわちスコットランド王ロバート1世、国民的詩人ロバート・バーンズに因む。
https://annandaledistillery.com/
https://scotchwhisky.com/
夫妻が蒸留所の再興に立ち上がったきっかけは「一目惚れ」といったところだろうか。特別にビジネスライクな野望や、ウイスキーに対する情熱が有った訳では無いという。ただ、デイヴィッドは何か自身の故郷であるスコットランドに貢献することがしたいと思っており妻のテレサは古い建物の改装に興味があったのだという。ある時、テレサが『追憶の蒸留所』という、今は閉鎖された蒸留所のリストがまとめられた本をデイヴィッドに買ってきた。それを読んでいた彼は、その中に自身の生まれたDumfriesの近くのAnnandaleにもかつて蒸留所が存在してことを知る。その蒸留所は、すでに閉鎖して無くなっているのだと当初は思いこんだのだが、よくよく確認してみると実はまだ建物は撤去されていないことが判明、なんとか所有者に確認したところ住宅用に改築する寸前のところであった。廃墟と化してはいたものの、その美しさに「一目惚れ」をした夫妻は所有者を説得して、その建物を買い取ることに成功、そこから7年の歳月をかけて改築工事などを行い操業にこぎつけた。
ローランドのウイスキーと言えば、柔らかい色目でドライなフィニッシュ、これはローランドのモルトの特徴です。味わいはまろやかなで甘く、食前酒にもおススメでウイスキー初心者の方にもどうぞ!こんな決まり文句を見たことが無いだろうか?われわれは言う!なんて馬鹿げたナンセンス!!考えても見てほしい。スコットランドの蒸留所は(鉄道やトラックの無い昔はともかくとして)今やあちこちから自身が最適と思うモルトを調達している。どこでウイスキーが造られたかよりも、どのように造られたかが重要なのであって、「場所」の要因は熟成する場所の気候や風土くらいなもんだろう。ローランドの南部は実は元々ピートに富んでいて、昔はピートをバンバン焚いていたことは文献でも確認できるんだ。そんなわけで、アナンデールのウイスキーはピートとノンピートの2タイプを用意。そして、ピートとノンピートの二つの対比の中にもアナンデールのウイスキーらしさが明確に感じられるような味わいの設計がなされている。ぜひ自らの舌で感じてほしい!そして、ローランドの先入観を吹き飛ばしてほしい!、、とまで言ったかどうかは定かではありませんが、興味あるウイスキーとストーリーです。さらに細かな開設は同社ホームページにてお確かめを!!