川越発のクラフトジンを目指して、中福本店の「棘玉(とげだま)」。

川越発のクラフトジンを目指して、中福本店の「棘玉(とげだま)」。

埼玉県で蒸留所といえば、もちろん、イチローズモルトの秩父蒸留所が真っ先に想像できるのですが、埼玉の小江戸として有名な川越近郊にクラフトジンを作る蒸留所があると聞いて立ち寄ってみました。どうしてこの蒸留所を知ったかというと、埼玉アリーナで開催された物産イベントでこちらの会社さん(㈱マツザキ)が出店をしていたからです。直接お仕事の上では関係が無いのですが(m(__)m)、興味本位でブースに立ち寄り、その場に居た方と話をしてみた次第。そしたら、なんと川越でクラフトジンを作られているということを(おそらく社長さんから)紹介されまして、初めて「棘玉」というクラフトジンのことを知ったという経緯です。すでにIWSCなどの国際コンペでも賞を獲得すrほどの評価があるのですが、クラフトジンを作り始めたのは最近のようです。本業は酒屋さんで1887年(明治20年)創業の老舗。クラフトジンを作る蒸留所があるのはその酒屋の敷地の中にあります。「武蔵野蒸留所」と呼びます。地域環境保全の観点から武蔵野の森を守る活動もされているということ。クラフトジンの原料となるジュニパーベリーの植林にも挑戦されているという話もお伺いしました。 中福本店と棘玉の看板 そんな話を展示会のブースでお聞きした後です。川越に用事があって出かけた際、足を延ばして蒸留所のある場所に立ち寄ってみました。「中福本店」という酒屋さんがあり、その裏手が林になっていて、その中に小さな蒸留所を見つけました。一般向け非公開ということで、中の様子を見ることはできなかったのですが、いかにもクラフトな感じの趣がありました。社長さんが直接酒造りをしているのかと思いきや、キーマンはこちらの記事を見て知ったのですが、社長の息子さんのようです。特徴としては、地元産のボタニカルを活用した川越産のジン造りを目指しているとのことです。ご存じの方もおられるかと思いますが、川越近郊といえば「狭山茶」(実は狭山茶とうのは川越茶から派生したものだそうですが)。他にも、山椒(さんしょう)だとか、越生(おごせ)のゆずだとか、近隣のボタニカルを使って独自のテロワールを表現しようとしているようです。そして、その目玉となるのが、敷地内に植えられたジュニパーベリーの木。日本でジュニパーベリーが育つなんて知りませんでしたが敷地裏の林に生育している若木を見つけました。もしかしたら何年か後に川越産のジュニパーベリーで造られた、川越オリジナルのクラフトジンができる日が来るのかもしません。 中福本店裏の敷地にある武蔵の蒸留所 裏手の林は散策道にもなっていていました。休憩ができるベンチも用意されていて地元の方々にも開放されているようです。こちらの酒屋さんは昔からこうした環境保全活動をされているようです。日本ではまだまだ「環境」をテーマとした酒造りは目立った動きにはなっていないような気もするので貴重な取り組みだと思いました。同時に、こうした動きがさらに広がっていってほしいなとも思います。お酒とはいっても穀物などの食物がベースになっているわけで、自然のオーガニックが母体。野菜や果物は有機栽培などがとてももてはやされますけれども、どうしたわけかお酒はあまりそこのところがクローズアップされず、「フレーバー」のみが注目されてしまっているような気がします。熟成した蒸留酒などはもちろん穀物感というのが埋没してしまうことも多いのですけど、スコッチの本場やアイルランドなどでは(実は原料の大麦を農業大国のフランスから大量に輸入している現状の問題意識もあるのかもしれませんが)テロワールにこだわる動きや地場で育った大麦を使っていることをクローズアップしているケースが最近増えているような印象を受けます。イチローズモルトの秩父蒸留所も地元産の大麦使用に力を入れているようですし、国産オークのミズナラ樽を自社で作るなど、そのフレーバーだけでなく地元のテロワールや環境を意識した酒造りをされていと聞いたことがあります。マツザキさんも同じ県内ということで、イチローズさんとも交流があるとの話。環境に配慮した酒造りが埼玉県から育まれていくというのはとても面白いです。立地的には都内からも非常に近く、西武新宿線の特急であれば1時間程度です。マツザキさんは新宿にも店舗を構えられているので、今後さらに人気が出てくるのではないかと思います。最近は焼酎などでもライチ香りが特徴な「DAIYAME」など国際コンペで受賞して認知度が上がったりと、ウイスキーや日本酒、ワインに限らず、世界的に注目される地元に根差したローカルな醸造所や蒸留所に元気があります。もしかしたらお住いの地域にも人知れずその界隈で注目されているようなところがあるかもしれませんね。 若いジュニパーベリーの木 https://www.1887.co.jp/

ピートウイスキーが無くなる?

whiksycastの2月19日付の放送は「The Barrel Problem」というテーマでした。もうタイトルを聴いただけで内容はおおよそ想像できるのですが、昨今のバーボンブームとクラフトブームでアメリカンオークの新樽需要に樽の供給が追い付かないという話。ご存じの通り、バーボンはアメリカンオークの新樽をチャーしたものを使用することが法律で決められています。しかし、その原材料となる森林資源は限られており、需要が増えたからといって簡単に増やせるものでもありません。また、樽職人だけでなくオークの木を伐りだす職人も家族経営の小さな業者が多く、危険を伴う仕事であることから若い世代に人気が無く後継者問題にも悩まされている状態とのこと。自前のクーパレッジ(樽を作る工場)を持ち樽を管理しているブラウンフォーマン社(※)でさえ不足分を外部から買い足しているような状況で、小さなクラフトディスティラリーはお酒を作ってもそれを熟成させる樽が調達できないということで悲鳴を上げているのだとか。ホワイトオークの森林資源に関する危機的な状況は以前にこちらのブログでも取り上げたので同記事を一読いただければと思いますが、今回はスコットランドのピート問題の気になる話題についてです。こちらも以前にチラッと取り上げた記憶があるのですが、当時は半信半疑でした。しかし、それがいよいよ本格的な流れになってきているようなのです。※"Brown–Forman Corporation はアメリカに拠点を置く会社で、蒸留酒とワインのビジネスでは最大手の 1 つです。" wikipediaより 泥炭としてのピートを考える。 スコットランド政府は「ピートの採掘禁止」について民意調査を開始したというのです。ご存じのとおりですが現在のスコットランド政府は、スコットランド独立を目指すスコットランド国民党が率いており、スコットランド政府の長は同党の党首二コラ・スタージョンです(注:2023年2月に電撃辞任を発表)。ウイスキーのピートというと、もうこれは説明をする必要もありませんが、ラガブーリンやラフロイグなど独特のピート臭で知られるアイラモルトに代表される通り、スコッチウイスキーに欠かせないオリジナリティのある大切な要素です。スモーキーな香りとフレーバーは、モルト加工をする際にピートを焚くことで生じるもので、愛飲家の間でも好き嫌いは分かれるかもしれませんが、スコッチウイスキーの聖地とされるアイラ島のモルトウイスキーとそのピートは切っても切り離せないものと言えるのでないでしょうか。(→このあたりのことは村上春樹さんの短編モノ記事などで)そのピートが採掘できなくなるということは、当然のことながらピートウイスキーの生産は困難になります。これはピートウイスキーという一つのジャンルがスコッチウイスキーの中から消滅することを意味します。このためすでに著名なウイスキー評論家からは懸念の声が出ているようです。そもそもピートはウイスキーのモルティングのためだけにわざわざ採掘されているワケではなく、その主な用途は「堆肥」として園芸やガーデンニング向けに使われています。ピートのモルティングとしての使用は1%程度ともいわれており、全体に占める影響は微々たるものであるというのが実態です。TheNational(スコットランド)の2月18日のネット記事によれば、現在の政府の計画によると、まずはガーデニング向けの使用を禁止して、その後に他の産業向け使用についても同様の措置を拡張していくというのものだそうです。この意図はスコットランドの湿地帯の環境保全であり、ピートランドは同じ面積で比べても森林の倍以上の炭素を蓄える能力があるといわれているからです。ピートを採掘するということは、蓄えられている炭素を排出することになり、気候変動の問題にも大きな影響を与えることになります。スコットランド政府として、ピートの採掘禁止は環境保全の政策を進める上で不可欠であり、2.5億ポンドを投じて2030年までに25万ヘクタールのピートランド復元を目標とするなど熱意をもって取り組んでいます。環境大臣のマイリ・マカランは「ピートランドはスコットランドの面積の3分の一を占め、文化的にも自然的にも重要な財産であり、良い状態で保つことで気候変動を抑止し、地域の環境保全の仕事を支えることができる」としており、スコットランド政府と国民党の環境問題に関する取り組みは真剣そのものです。こうした動きを受けて真っ先に影響を受けるのは園芸業界になりますが、環境保全からすでに理解を示しているようで、ピートを使わない代替材の利用を進めてきています。ピート採掘廃止の政策についても、自然環境の保全の観点からむしろ賛同してくるでしょう。そうなると、たとえ1%とはいえピートを利用しているスコッチウイスキー業界がこの動きにどう対応していくのかというのは今後注目されます。経済的な観点からすれば、スコットウイスキーの業界はスコットランドに大きな貢献をしてきていることは事実です。その貢献は、ただ単にウイスキーを製造して販売することだけにとどまりません。ウイスキーを生産する蒸留所とそれに関連して働く人々の雇用を生むだけではなく、世界中からウイスキーファンが辺境の地にある蒸留所に足を運び、観光客向けの需要も創出しています。イギリス全体で見てもスコッチウイスキーは重要な「輸出品目」であり、スコッチウイスキー協会(SWA)の調べによると、昨年(2022年)のスコッチウイスキーの輸出総額は60億ポンドを超え、数量ベースで21%増、金額ベースでは37%増であった報じています。(→"Scotch Whisky Exports Over £6bn for First Time")スコットランド政府の関係閣僚もこの快挙について祝福し、食料品加工の産業がスコットランド経済にとって重要であり、その中でもスコッチウイスキー業界が多大な貢献をしていることを認めています。このように、環境保全問題が取り上げられる中で、スコッチウイスキー産業の経済的な価値も当然のことながら認識をしているわけで、今後スコットランド政府とスコッチウイスキー業界団体で、ピート採掘やその使用についてどのような展開になっていくのか、引き続き注目をしてきたいと思います。(→スコッチウイスキー業界における環境問題を前面に出したウイスキー造りといえば、ナクニアン蒸留所などが有名。今後もこうした環境保全の意識をもった酒造りは大切になってくるのではないでしょうか。)
ラウンジ&バー グラン・ブルー 伊丹空港店にて搭乗前の至福の時を過ごす

ラウンジ&バー グラン・ブルー 伊丹空港店にて搭乗前の至福の時を過ごす

先日久しぶりに伊丹空港を利用しました。大阪の表玄関ともいえる伊丹空港。発着する便がおおむね羽田向けということもあり、第二の経済都市の玄関として見るならばちょっと物足りない感じも否めない、またの名が「大阪国際空港」であることはとりあえず置いておきましょう。さて、以前の個人的な楽しみはというと、羽田行きの9番カウンター手前のカウンターバーでカレーライスを食べることくらいだったのですが、とにかく一度保安検査を通ると見事に何もすることがないのが残念なところでした(スミマセンm(__)m)。ところが、今回利用して改めて気づきました。ここ最近続いている改修工事により利用できる施設が増えて、新たにオープンしてカフェやレストラン、お土産屋さんなどが登場。何やら今までとは違うオシャレな感じが芽生えてきているではないですか。Come on !!。??(汗)そんなわけで新生伊丹の保安検査を通って、さあ何をするべし!と思いながらフラフラしていたら、目に飛び込んできたのがこちらです!国際空港らしい?!回遊式の導線の先に忽然と現れました。ちょっと調べてみたら神戸の高級ホテルが運営するバーとのことで、その雰囲気はなるほど、ちょっと大阪らしからぬ?!m(__)m、スタイリッシュな雰囲気でございます。ピカソちっくな絵が飾ってあったり、昔の伊丹空港とは打って変わってというか垢抜けています。(ところでちょっと地理的な話ですが、伊丹空港の敷地は兵庫県と大阪府にまたがっていて、「伊丹市」は兵庫県になります。閑話休題。)店内はカウンター席とテーブル席があり、カウンター席からは滑走路から離陸する飛行機が見物できます!と言いたかったのですがすでにドップリ夜が更けていてそれはかなわずm(__)m。故にか分かりませんが、カウンター席には人気(ひとけ)がありませんでした。というわけで、堂々と真ん中くらいの席に陣取り、ハイボールとミックスナッツを勢いよく注文。ブレンド銘柄指定のハイボールが1,000円くらいで、ナッツが300円くらいな感じだったと記憶。テーブルチャージとかは無かったので、想像していたよりかはリーズナブルな価格でした。もちろん、なんといってもサントリー山崎のお膝元とだけあって、このようにバーカウンター後ろの棚は山崎ショールームになっていました。こちらの値段設定も、まあ突っ込みどころありますけど、こんなもんかなという感じ、モルトバーというよりかはカジュアルダイニングバーというところでしょう。ここは大人しく山崎のボトルを眺めながら、スコッチハイボールを楽しむのが最高のコスパなのかもしれません。 バーカウンターから眺める山崎の旅 写真を撮るのを忘れたのですが兵庫県の丹波地方という大納言小豆とかで有名な山間部にある西山酒造場が造りしている「プラムワイン」のボトルがカウンターに鎮座。面白そうだなと思って試しに一杯頼んでみました。プラムワインとは言っても、原料は「梅・グラニュー糖・醸造アルコール・清酒・ブランデー」となっているので、実際に梅を発酵させたものではなく、プラム(梅)付けのお酒ということなのでしょう。アルコール度数が20度弱だったので、どんなものかストーレートで頼んでみましたが、砂糖が入っているだけあって甘いです、当たり前か。これはお湯割りとか(このときは冬でした)の方が良かったかなとも思いましたが、スパークリングワインなんかに使われるフルート型のスリムなグラスに入れられて出てきました。あまりこういったリキュール類をバーで飲むことは少ないのですが、離陸前のソワソワした時間に気持ちを落ち着かせるための束の間の至福の一時を堪能することができました。 お財布の中に余裕のある方にはファーストクラスも用意されています メニューをパラパラめくっていたら、フードやデザートメニューもかなり充実しているようでした。最後ら辺のページには山崎の貴重なウイスキー特集もあり、値段はこんな感じです。判断はお任せといったところですが、カウンター内に飾っていたいボトルは21年ものまででした。国内旅行の旅の記念にはちょっとアレですが、海外からはるばる海を渡って来た方とかは違った見方をするのでしょうか。訪日客の平均出費金額は一人当たり15万円(2019年調べ)とかいうらしいので、高い安いは一概には言えないものです。何はともあれ世界のYAMAZAKIを提供するにふさわしいバーが大阪国際空港にできたことは非常に喜ばしいことではありませんか!これを祝して、スランジバー!! GLANDBLEU>>
エキゾチックで素敵な内装の京都・木屋町通り沿いのバー、KAWABAR。

エキゾチックで素敵な内装の京都・木屋町通り沿いのバー、KAWABAR。

京都滞在の最後の夜に、高瀬川に沿って走る木屋町通り沿いにあるクラフトビールバー、KAWA BARに立ち寄りました。オーナーはフランス人の方?エギゾチックな外観に惹かれました。 京都はとにかく水辺が面白い。先斗町にしても祇園にしても水回りなんですよね。鴨川なんかも歩くには良いんですけど、やっぱり小さな川とか堀とかに町屋風の建物があって夜も更けると灯りがともりだすんですけど、それがまた映える。本当にタイムスリップしたような気持になります。高瀬川沿いは居酒屋やバーがたくさんある路地裏があって、本当に歩いても歩いても興味は尽きないのですが、どこまで面白いんだ!ということで河原町から上がらず、五条の方に下っていくことにしました。しばらく歩くと、なにやらエギゾチックな店を発見。なんの店かと目を凝らして中を見ると外国人の方と思しき男性がテーブルの片づけをしているのが見えました。どうもクラフトビールを扱っている店のようで、店の奥の棚にずらりとボトルが並んでいるのが見えました。とにかく面白そうな店だったので、とりあえず入ってみました。 店の玄関からバーカウンターを覗く 建物は古い町屋風の建築で、中は改装してバー&レストランになっています。京都のクラフトビールを中心に扱っているようで、外国人観光客向けというか、英語も日本語も対応可能という感じでした。広いテーブル席と、奥にバーカウンターが少しありました。カウンター席に座りたかったのですが、すでに先客がおられたので、テーブル席に座りました。メニューには軽食もあり、まだご飯を食べていなかったので連れと二人でサーモンのサンドイッチをオーダーしました。店はオーナー一人で切り盛りされているようで、少し時間かかりましたが、空腹も手伝ってか予想以上に美味しくとても良かったです。なんだか京都というよりどこかヨーロッパの国に来た感じですが、京都のクラフトビールが色々とあって、しっかり京都を堪能しました。と思って頼んだビールは実は大阪でしたが(汗)、まあ細かいことは忘れましょう。 minoh beer って箕面(大阪)のことね。 お酒のメニューはクラフトビールだけでなく、ジンやウイスキー、ワインなども提供しているようです。ただ、なんといってもクラフトビールの品ぞろえが凄いです。クラフトビールでジャパニーズものを揃えているところって、あまり記憶になくて、久しぶりに飲んだ感じです。最近は海外でも国内でもとにかくお酒のクラフトものがとくに盛ん。小規模な蒸留所や醸造所でも、きちんとしたブランドと商品価値を確立できれば、商売として成立するってことなんでしょうね。クラフトビールもちょっと前にブームになって、あちこちでご当地モノができたころは、味わいというよりは他に追随しているだけのところとかも多かったように思いますが、最近はやはり淘汰が進んでホンモノの味を提供する勝ち組だけが残っている印象です。海外品も扱うお店が増えてきているので、競争は激しくなっているのではないかと思います。でも根強いファン層も増えてきていますし、海外の方がこちらのバーで日本のクラフトビールを飲む機会ができれば、もしかしたらウイスキーのように海外向けにも広がりを見せるのかもしれません。特に今回の京都訪問では、海外からの観光客もだんだんと戻ってきていると感じましたし、まだまだ増えていくのでしょう。寺社仏閣の歴史文化的な魅力にとどまらず、そのブランドを活かして様々な方面に京都が世界のKYOTOとなろうとしている、また京都に来れることを期待しつつお店を後にしました。 クラフトビールのボトルがずらりと並ぶ光景は圧巻 KAWA BAR>>
chum-apartment

チャム・アパートメントでボウモアのハイボールを久しぶりに飲んだ話。

カラフルな内装のモダンカジュアルなダイニングバー、チャムアパートメントさんでボウモアのハイボールを楽しみました。開放感のある店内、スタジオのような雰囲気のあるインテリア、ゆったりとしたスペースはどれも最高です。グループ向けのテーブル席がメインですが、カウンター席もあるので一人でも落ち着いて楽しめます。
京都先斗町のバー通い、Bar佐曽羅さん。

京都先斗町のバー通い、Bar佐曽羅さん。

少し時間が経過してしまいましたが、年末に京都を訪ねた時に訪れた先斗町のバーの紹介です。京都の先斗町(ぽんとちょう)は、「三条通の一筋南から四条通まで通じる鴨川にそった南北500メートルあまりにわたる細長い通りのことを指し、京都における著名な花街の一つです」ということです。(詳しくはこちら→)元々は花街だったそうで、今でも現役の舞妓さんや芸妓さんが出現するスポットとしても知られています。小さな路地裏には主に飲食店や土産物屋さんが軒を連ねていて人気の観光スポットとして知られています。阪急線の京都河原町からが便利です。小さな路地なので初めての方には少し分かりづらいかもしれません。昼も夜も人通りが多く、今回も観光客の一行にもまれながら、どこか良いバーは無いものかと探していたのですが、あまりにも人が多かったので通りを入ってすぐの左手にちょっと雰囲気の良さげなこちらのバーを見つけ、ちょうど中の様子が見えたのでそのまま入っていきました。(ちなみにこちらの系列店でもう少し奥に行った川側の右手に同じ名前のダイニングカフェもあるようですが、こちらは「Bar佐曽羅」さんです) 先斗町のバー佐曽羅さん店内カウンターの様子 外の喧騒が嘘のように店内は少し薄暗くシックな内装です。カウンター席がメインで、すでにほぼ満員でしたが、一番奥の席が空いてたので連れとそちらに腰を下ろしました。カウンター後ろの棚にはスコッチウイスキーを含めたハードリカー中心の品ぞろえ、とりあえずいつものことですが軽くハイボールをグレンモーレンジ・オリジナルで頼みました。あまり最近は本格的なスコッチを飲んでいなうて、グレンモーレンジとか、あとはラフロイグ10年とか、バーボンのジャックダニエルとかをハイボールで頼むことが多くなりました。さすがに京都の先斗町に店を構えるだけあって内装も京都風なアレンジというかどことなくお洒落です。京都は本当に何気ないほんの僅かなことが絵になるというか、片隅に華がポツンとあるだけでも、ああ京都だなあ、なんてことになってしまいます(笑)。店内は割と忙しくいろいろな注文を取り次いでいたり、カクテルなどを作っていたりしたので、あまりゆっくりとカウンターの中の方をお話しができませんでしたがとても良い雰囲気だと思いました。真ん中に居座っているただならぬパッケージのウイスキーが気になったのでお伺いしたところ、「京都ウイスキー」なる地元の蒸留所のリリース品とのことでした。 京都みやこ蒸留所の場所 どこの蒸留所かと思って調べてみたら、京都の丹波地方という京都「府」の真ん中くらいのところに最近できた蒸留所のようです。(→京都新聞の記事)オーナーさんは脱サラで立ち上げられたような感じですね。ウイスキー好きが高じてというパターンは海外でも良くありますが、日本でも登場してきているんですね。解説して早くも海外の賞を取ったりしているようです。西陣織のパッケージなどを見るところからすると、京都ブランドに肖って海外志向の意識も感じてしまいます。ケチをつけるワケで無いですが、たぶん距離的なことを言うと、サントリーさんの山崎蒸留所の方がMIYAKOには近い気もしますが。。ホームページ(京都酒造)などで詳細を見ると、おそらく現段階では海外のウイスキーを持ってきて自社ブレンドしているのかなという印象です。蒸留所の設備はポットスチルが2台、クラフトディスティラリー的なこじんまりとした感じです。多少は自社の原酒も入っているのかもしれませんが、今のことろは輸入ウイスキーをブレンドしてある期間を自社倉庫で熟成させてプロデュースしているといったところでしょうか。その割にはいきなり海外で賞を取るというのは、すごいですね。ボトルの値段も見ましたが、京都酒造 京都ウイスキー西陣織ラベル 紫帯 700ml価格:4,950円(2023/1/29 10:34時点)感想(1件)まあそこまで高く無いというか、ただブレンドウイスキーで言うと、そこそこのお値段かなと。バランタインなら12年と17年の中間くらいの価格帯といったところでしょうか。まあどちらを選ぶかというところですが、海外から観光で来られたお客さんがお土産とかで購入して買って帰ることを考えるなら、良い値段かなとも思いました。ちょっと味見をしてみようかとも思ったのですが、自分は結局その後ブルックラディのクラシックを頼みました。(なんじゃそりゃm(__)m) 最後になりますがBar佐曽羅さんの場所です。京都はJRの京都駅というのは本当に不便でかなり都の中心から外れています。京都の中心というのはもちろん昔の天皇のお住いのあった京都御所からカウントしていくわけですが、京都駅があるのは「8条」、先斗町があるのは「3条」から「4条」の間です。この点では京都に伸びている私鉄に軍配があり、阪急や京阪が便利です。ただし、JRと私鉄は京都市内での接続が無いので、京阪神地区の外から来られる方はJR京都駅からバスやタクシーを使ってということになります。このあたりが、やはり京都が関西の奥座敷としての地位をいまだに保っている所以なのかもしれません。方言とか含めて京都はやはり別格だと感じます。ちなみに京都は以前に来た時にも先斗町のバー・ラッケンブースさんを訪問しています。こちらの記事も良かったら読んでいただければと思います、この時はかなり真剣にモルトウイスキーを楽しませてもらいました!
岡山のヒゲバーさんにて

岡山の老舗居酒屋 黒ヒゲさんにて。

「晴れの国」岡山での居酒屋巡りの記録です。今回は宿泊していたホテルからふらりと立ち寄った播磨町の居酒屋「黒ヒゲ」さん。岡山は繁華街が面としてかなり広範囲にわたるのですが、密集度が低いので、少し分かりづらいというのが問題です。そんななか、おそらく岡山のいわゆる夜の町である中央町から少しはずれた播磨町に「黒ヒゲ」さんという居酒屋を見つけたので立ち寄ってみました。到着したのは夜の9時ごろだったでしょうか。でも通りは閑散としていて、正直のところどうしたものかと思っていました。飛行機が遅れたので夜ご飯も食べそびれてしまったため、今回は珍しく食事も少しできるところということで物色していました。宿泊していたホテルから少し歩いたところに「おでん」の文字を見つけたので、これが良いかなと思い雑居ビルの1階にあったこちらのお店の門をくぐってみました。岡山はすでになんどかきたことがありまして、モルトバーも何軒か知ってはいたのですが、とにかくお酒だけというような感じでもなく久しぶりに居酒屋の門戸をたたきました。偶然か分かりませんが、店内は誰もおらず、カウンターの席に案内されました。店内の内装は昭和ノスタルジック満載、まるで漫画のワンシーンのような作られた空間です。カウンターには黒電話があったり、演歌が流れていたり、あとはうまく説明ができませんが囲炉裏だとか、蓄音機のようなものだとか、昭和を彷彿されるグッズがたくさん陳列されていました。その極めつけが昭和の演歌。マスターはラジオや司会のパーソナリティを長くされているようで、往年の名歌手さんとの交流もあるとのことです。八代亜紀さんなんかと一緒に撮られた写真なんかも置いてあって、「舟歌」好きの自分としては感慨深いものがありました。おもわず「ホンモノはどんな感じなんでしょうか?」なんて聞いたりもしてみました。さてさて、今宵はとりあえず何を飲もうかと思案していた時に、焼酎のお湯割りなんかを頼んでしまいました。ウイスキーもブラックニッカやらが陳列されたいたのですが、なにせまだ一軒目だったもので気が回りませんでした。オーナーはもう御年80歳を超えるそうですが、とても若々しく、確かに「ヒゲ」は黒ヒゲではありませんでした、十分に昔のオーラーを感じさせるものもありました。しかも、まだ現役でお仕事されているとのことですから、さすがとしか言いようがありません。時々娘さんが手伝ってくれるとか話をされていましたが、後世に伝えるのはかなり難しいのかなと思います。客層もご自身とともに老いていくわけですし、新たな客層といってもお店のスタイルとどうマッチングさせていくのかという問題もあります。常にファンを獲得するというのは、本当に難しいことかなあと思いました。「おでん」の盛り合わせセットなんかを腹ごなしに頼んだのですが、正直お値段的には少し周りと比べても高めなかと思いました。理由は良く分かりません。老舗だからなのか、手間暇かけて作っているこだわりなのか。そもそもお酒を飲むときには食べることをしないタイプの自分には判断のしようがありません。コスパ全体を考えた時に、必ずしも良いとは言えないとは思いますが、そこは50年以上の歴史とオーナーの貫禄に免じてとでも申しましょうか、面白い店ではあると感じました。相当たる往年の歌手との交流があるようでしたが、特に控え目で何を自慢するわけでもなく、本当にごく普通に振舞っているところが素敵だなと思いました。80歳というのは日本人の平均寿命ではありますが、それを超えても現役でカウンターに立つことができるというのは、やはりすごいと思います。そこまで健康でいられる、さらにまだ現役で働いていらっしゃるというのは、実にすごい。まさに自分が目指すところでもあります。笑1時間ほど飲んだり食べたりしながらマスターと楽しい時間を過ごさせてもらいました。また機会があればぜひ再訪できればと思います。ありがとうございました。そしてご健康で!

ダンカンテーラーからリリースされたマッカランは、75,000ポンドです。

新年早々にドヒャという記事を発見しました。スコッチウイスキーのボトラーズ、ダンカンテーラー社がマッカランの52年をリリースしたというのです。マッカランはスコッチのロールスロイスといわれる超高級ウイスキーとして知られています。12年などは一般的なバーでも広く置かれていると思いますが、ワンショットの相場だと1,500円くらいとかでしょうか。他のシングルモルトウイスキーに比べても高いことが多いです。それくらい高級ウイスキーとしての知名度を持っていうます。そのマッカランの52年。これは人類が月に行った年、1969年?、なのだそうですけれども。マッカランでなくても50年以上の超熟ウイスキーというのは非常に珍しいです。昨年にSUNTORYが限定販売していた55年の「山崎」が、アメリカのオークションで8000万円以上の値段をつけたとことでテレビでも話題になっていましたが、これもオフィシャル価格は300万円でした。そして、今回のマッカランはハウマッチということですが、なんと75,000万ポンド(日本円換算で1,000万円以上)。ToyotaとFerrariかというくらいに違います。(汗) 直近のウイスキーキャストでアメリカはロスのインポーターのシャンド社の人がゲストに呼ばれていました。このマッカランを引っ張ってきたからだと思われます。ダンカンテーラー社はユアン・シャンドさんという人がアメリカ人の元オーナーから会社を2002年に買収して今に至るのですが、元オーナーがかなりのコレクターだったようで非常に良い樽のストックをもっているようです。実際に、ダンカンテーラー社も廃蒸留所のオールドウイスキーシリーズ「Rarest」など珍しい長期熟成品のラインアップを得意としているイメージがあり、このマッカランがリリースできたのもそうした背景があると考えられます。関係は良く分からないのですが、インポーターのシャンド社の社長さんはモジ・シャンドさんという方で、ダンカンテーラー社のCEO(ユアン氏はChairman)になっています。苗字が同じなのですが、お二人がご夫婦なのか?とかまではちょっとわかりませんでしたが、シャンド社とダンカンテーラー社はつながりがあるようで、そうしたこともあってシャンド社の方が呼ばれたのかなと思います。アメリカのインポーターなので、日本ではあまり知名度が無いと思います。自分もシャンド社というのは初耳でした。ホームページを見ると、高級志向のインポーターなようで、ウイスキーの他にもウォッカやテキーラなど色々扱っているようです。さて話を戻しますが、これだけ高価格のウイスキー。司会のマークはこう尋ねます。これまでウイスキーというのはウイスキーの愛好家(飲む人)向けに販売されてきた。ところが、最近はコレクター向けに価格が吊り上がっている。「ウイスキーのマーケットとは何か?」と。いや、まさにそうでしょう。普通に考えて、1000万円を超えるウイスキーといのは飲み物なのでしょうか?たとえそれが高級なものであったとしても、1滴が1万円するかのような、まさに不老不死の薬でも飲むような世界です。その回答は少し興味深いものでした。いわく、そもそもこうしたレアなウイスキーというのは、もともとは退職祝いなどに贈られるようなものであったと。要は価値観が違うのでしょう。記念品のような扱いというか、単純に金額に換算されるようなものではないというのです。更に、カジノなどでも大きく負けた人に、因みに金額的には「1万ドル」とかの話だそうです、残念賞的な意味合いでこうしたレアボトルを慰め代わりに贈ることがあった(ある?)そうです。なるほど、確かにそれはウイスキーを「飲む」という中身の価値とは全く別なものがありそうです。しかし、そうだすれば、なおさら一般庶民の手に届かないところにあるのでは?というのが正直な感想です。こういうのです。こうしたお金の感覚は一般的には理解されないかもしれないが、そうした人(=お金持ち)にとっては「大海の一滴」のようなものだと。なるほど!確かに、一千万円が大海の一滴くらいな感覚で購入できるなら、しっかりと楽しめそうです。自分なんかは神棚に祭り上げて我が家の祭神として後世の繁栄を願うところですm(__)m。まあ、そんなわけで、土台無理な価格のレアボトルは忘れて、庶民は普通のフェラーリで我慢しましょうか?!【1/15全品P2倍!】マッカラン 12年 シェリーオーク 700ml ※おひとり様12本迄 シェリー オーク カスク ザ マッカラン シングルモルトウィスキー 正規_[リカーズベスト]_[全品ヤマト宅急便配送]お家 家飲み価格:11,880円(2023/1/15 11:04時点)感想(35件)

2023年初投稿

2023年、新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 スコッチウイスキーの楽しみ方では、スコッチウイスキーをメインテーマとして、注目している蒸留所の記事や、国内のバーの訪問ブログなど、さまざまな観点からスコッチーウイスキーの魅力を掘り起こしていきたいと思っています。 まだ同時に、スコッチウイスキーだけに限らず、バーボンなどの他のウイスキーや、他のジャンルのお酒についても色々と見聞きしたことや体験したことを書いていこうと思っています。「スコッチウイスキー」をタイトルに掲げてはいますが、お酒をテーマに広く全体的にカバーができればと思っています。そんな方向性で本年も頑張っていこうかなと思っているので、何卒よろしくお願いいたします。 年初はカサーシャで!@お酒の美術館中野店にて さて、年初初の投稿ということでのんびりと書いていこうかと思います。昨年は結構いろんなお酒にチャレンジした一年でした。今まではスコッチウイスキーがメインだったので、スコッチ専門を自任していて、オーセンチックなバーを中心に雑誌やネットで情報を拾いながら訪ね歩いてきました。その中で、最近のスコッチウイスキー界隈の流行としてある「ウッドフィニッシュ」をもう少し詳しく知りたくて、樽作りに使われていた実際のお酒を飲んでみたいなと思ったことがそもそもの初めでした。 ご承知の通りですが、スコッチウイスキーの味わいの多くは、熟成に使われていた「樽」に由来するといわれています。中には、穀物や発酵、蒸留設備の中にその特徴を求めることも無くはないですが、やはり「樽」のインパクトが大きいことは否めないかと思います。「ウッドフィニッシュ」というのは、熟成期間の最後の段階に、少し特別な樽の中でフレーバーに特徴づけをすることを言います。スコッチは主にバーボンの空き樽(バーボン樽)か、シェリー樽を使用しますが、このウッドフィニッシュに使われるのはそれらと違うよりフレーバーにインパクトのあるものが多いです。メインはシェリー樽が多いかなとは思いますが、バーボン樽も使われることがあります、また、ラムやテキーラなど変わった樽も使用されることがあります。熟成に使用される樽はリユース品も可能なのですが、リユース品は元のお酒のフレーバがすでに無くなっています。逆にウッドフィニッシュで使われる樽は、元のお酒の特徴が引き出せるようなものが多く使われています。中には少し前のお酒そのものが残っていることもあります。ただし、あまり前のお酒のインパクトが強くなりすぎるとウイスキーの微妙なニュアンスが壊れてしまうため、通常は短期間、数か月程度、最後の調整に使われるイメージです。こうすることで繊細なスコッチウイスキーの味わいに更に奥行きが出て、深みのある立体的な味わいに仕上がります。 とまあ、このように理屈ではある程度分かっているんですが、実際にバーボンもシェリーもあまり飲んだことが無く、ラムやテキーラなどもほとんど飲む機会がありませんでした。モルトバーに行って、わざわざウイスキー以外のお酒を頼むことも無いですから、当たり前といえばそうなのです。その反省を踏まえて?昨年は少し意識していろんな酒場に繰り出してみました。なので、少しスコッチウイスキーの話題から外れることが多かったかと思います。しかし、発見も多かったです。今まではモルトバーばかりしかお邪魔したことがなかったのですが、他のジャンルでもたくさん良いバーがあることを知りました。 ひとつひとつ語りだせば切が無いので、テーマ別にまとめていきたいと思います。まず、ちょっと上の写真で紹介した「カサーシャ」から先に紹介しておきたいと思います。これは、中野のお酒の美術館さんです。「カサーシャ」ってそもそもなかなか見ることもないお酒かなと思うのですが、ほぼラムだと思ってもらえれば大丈夫かなと。ブラジルのお酒です。原料はさとうきびのしぼり汁です。写真は熟成した樽別で、ブラジルにはウイスキーの熟成に使われるオークが無いので、オーク以外の木を使った樽で熟成しているそうです。ただ、基本はホワイトリカーで、熟成といっても短期間、数か月から数年といったところ。テキーラのアネホとかに近いのかなと思いました。味わいも甘いのかなと思ったのですが、意外にドライ、どちらかというとボタニカルなフレーバーが強いです。ロックくらいがちょうど良いかなと思いました。現地ではコーラとかで割って飲むみたいです。 さて、「ラム」ですが、思い返してみて一番印象に残ったのは神戸のムーンライトーバーさんで頂いた「オールドモンク」というインドのラムでしょうか。ラムといえばキューバとかカリビアンなイメージですが、インドでも古くから作られていることを知りました。実は「ウイスキー」の生産量でもインドが世界で実は一番なのです。なんとなくインド人というとあまりお酒を飲んでいるイメージは無いのですが、実は結構お酒を作っているんですよね。恐らくは昔、イギリスの植民地であった影響もあるのかとは思いますが、仏教とかヒンズー教とか信心深いイメージがあるので意外ではあります。インドのお酒事情みたいなのも何か調べてみたいナと思っています。 「テキーラ」では、浜松のOKUIZUMIさんでしょうか。ラムとテキーラを専門とするカジュアルなバーでしたが、こちらで頂いたジャパニーズ・プロデュースの「雫」がいまでも印象的です。テキーラはホワイトリカーの印象がありますが、熟成したレポサドやアネホも面白い味わいでした。あと、番外編ではありませんが、新宿歌舞伎町のカリビアン・バーは糞医的にとても面白かったです。 カリビアンバー、メヒコにてテキーラを。 さて、昨年に特に自分が興味を持ったのがワインとクラフトビールであることは間違いないです。なぜか?というのはとても簡単で、良いバーに巡り会えたことがすべてです。こちらのブログを見ている方であればすでに想像がつくかと思いますが、ワインは神戸のノラックさん、クラフトビールは品川・西小山のクエンチワインさんです。昨年の発見という意味ではこの二つのバーが自分の中では大きな出会いであったかと思います。詳細については、それぞれのブログ記事に譲りますが、簡単になぜそこまで気に入ったのかを紹介いたします。まずノラックさんですが、取り揃えているワインが本格派で、プロデュースする空間美とオーナーのパーソナリティーがすべてを語ります。これだけのサービスがあって、価格はとてもリーズナブル。毎回、感動の一言です。とくに最近ナチュールワインなどのオーガニック系のワイン、そして軽やかで華やかなソフトな口当たりのすっきりしたワインが着目されるなかで、従来の正当派ワインをしっかりとリーズナブルに楽しめるというのが一番大きいです。ワイン好きの方、特にワインを最近飲み始めた方に特におススメしたいお店です。 昨年飲んだお酒のMVPはずばりコレ!@クエンチワインさん クエンチワインさんですがこちらはオレゴン州推しのお店です。業態はどちらかというとインポーターさんで、お酒の販売とともに立ち飲みもできるといった感じです。まだ出来たばかりのお店でオーナーさんが一人で切り盛りをされているので、お店の営業も不定期です。基本的には土曜日のみに空いているイメージですが、とにかく営業日は事前チェックしてから訪問されることをお勧めします。あとは運頼みでしょう。ワインとありますが、クラフトビールもおいてあって、自分はこのクラフトビールに強烈なインパクトを受けました。とにかく、ビールでは無いんです!、でもビールです!。と、こんな感じです。ビールの原料が穀物であることを忘れ去るようなフルーティで軽やかなフレーバーの開き方が半端無いです。しかもそれが缶ビールで出てきます。低温輸送で入荷されているようなので、こちらで飲むのを特におススメします。 さて、あれこれ振り返ってきましたが、意外にも色々と発見の多い1年であったことに今更のように気づかされます。本年も、更に色々と見聞を広げながら、継続してブログ記事をアップしていければと思います。また蒸留所紹介記事についても、最近ほとんどアップができていないのですが、何かトピックを見つけてリサーチできればなと思います。少なくとももう一度見返してみて、アップデートが無いかなどの点検はしてみたいと思っています。最後にですが、今後さらにジャパニーズウイスキーや国内のバーが海外からも注目されるであろう動きに備えて英語でのブログ発信も細々と開始しています。こちらも少しづつ、英語の勉強とも合わせて、深みを持たせていければと思っています。そんなこんなですが、また今年も頑張ってやっていきますので、よろしくお願いいたしますm(__)m

昨今のスコッチウイスキー業界の問題意識についてまとめてみました。

こんにちは。ウイスキーマスターのナダゴローです。最近は蒸留所記事のアップデートがなかなかできておらず申し訳ありません。話題が無いわけではなくて、むしろ話題がありすぎてどこにフォーカスを置いて良いのか分からない状態なのです。これまで一般的にはあまり認知されていない、けれども面白い取り組みをしている、そんな蒸留所を数々取り上げてきました。従来の蒸留所というのはどちからというとウイスキーの味わいを求めて原酒の生成や樽の熟成にフォーカスをして独自のこだわりを持って商品をリリースしてくるいうスタイルであったかと思います。スコッチウイスキーというのは長年の歴史があるので、伝統という規範があり、また法律でもその作り方に細かな指定があります。なのでどのような取り組みをするにせよ、スコッチウイスキーを名乗り、そこでの評価を得ていくには目指す方向性が決まっているということがあるのかと思います。そこから外れるとそれはウイスキーではあってもスコッチウイスキーとしては認められないわけで、もちろんそれがダメというわけではありませんが、スコッチの伝統とブランドをすり抜けて自己流に作り上げるというのは少なくとも容易ではない気がします。しかしながら、その枠内にとどまりつつ、本来のスコッチウイスキーの伝統と慣習を維持しながら新たな付加価値をつける動きがここ数年で大きな発展を遂げたように思います。大きくその話題を3つに分けて取り上げてみたいと思います。ひとつは環境への意識の変化です。これはウイスキー業界だけに限らず、もはや世界的な潮流といっても良いかもしれません。自動車のEV化、電力の脱炭素化、脱プラスチックなどその例は枚挙にいとまがありません。ウイスキーの蒸留所も工業製品的な側面を持ち合わせています。蒸留器を動かすには電力が必要ですし、樽を作るには木材がいります、蒸留所の立地は辺鄙な田舎にあるケースが多いため原材料の搬入や商品の出荷に輸送が必要です。ウイスキーは自然の原料のみを使い、発酵や蒸留などの自然の営みを利用しているという意味ではオーガニックで自然に優しい商品なのですが、その裏側ではエネルギーを多く使っているという実態もあります。こうしたことから蒸留所で使用する電力を太陽光や風力、バイオマスなどのグリーンエネルギーに切り替える取り組みが特に新設の蒸留所で盛んになってきた印象です。いまや、こうした意識を持たないところの方が珍しいのではないでしょうか。面白い取り組みとしては、蒸留所の製造工程に「重力」を用いたスウェーデンのマクミラ蒸留所です。これは原料を蒸留所建物の一番上に最初に持っていき、重力を利用して下に落とすことで次工程に回していくというものです。また、スコットランドのナクニアン蒸留所は商品梱包に使われるパッケージングが過剰ではないかとの問題意識から、敢えて梱包を簡素化して発送する取り組みを始めています。こうしたことはウイスキーの味わいという本質を変えずに新たな付加価値とウイスキーの環境に対する真摯な取り組みの姿勢を内外に伝えるものとして注目を浴びています。二つ目に取り上げたいのは地産地消化へのベクトルです。これまでスコットランドで作られたウイスキーというものは瓶詰をした後に、基本的には大陸や北米などの消費者の元へと届けられるものでした。また原料である大麦も実はフランスなどの穀倉地帯から多くを「輸入」に頼っているのが実のところです。つまりグローバルなサプライチェーンの中に組み込まれた一つの停留所のような見方もできるのです。つまり、実際にウイスキーを蒸留している場所は、実はただ蒸留をしているだけで原料も、それを飲むものも実はどこか遠く離れたところにあるという。しかし、最近このような流れとは逆に敢えて地元を意識した蒸留所が増えてきているように思います。すなわち、原料となる大麦は輸入品を使うのではなく、蒸留所近辺の農家から調達をしたり、発酵に使用するイーストも畑から採取した自然酵母を使用したり、樽に使う木なども周囲に自生するものを利用してみたり、という試みです。これは特にスコットランドだけに限らず、広く世界的にみた新興蒸留所で盛んな印象です。自分たちが丹精込めて作ったものは、やはりその土地の愛好家に楽しんでほしいという思いもあるのかと思います。スコットランドの蒸留所でも、例えば先に紹介をしたナクニアン蒸留所は、輸送ロスの問題意識から蒸留所の「タップ売り」のようなことをしているそうで、マイカップのようなお酒を入れる容器を持ってくればその場で樽から提供するということをしているそうです。もちろん、こればかりでは逆に近隣住民しか提供できないということになってしまうため、商売的には現実的ではないかもしれませんが、面白い試みだと思います。また、敢えて蒸留所を都市の中心部に立地させることで、自らが消費地の中に飛び込んだオーストラリア、メルボルンのスターワード蒸留所などの例もあります。こうしたシティタイプのディスティラリーは今後も増えてくるのでないかと思います。日本でも例えば東京・浅草の蔵前にリバーサイド蒸留所というジンをその場で製造・販売するところがあるのをご存じでしょうか?バーも併設されているようでおススメです。三つ目には作り手の多様化です。これまでウイスキーの蒸留所というのはスコットランドが本場で、その作り手も男性中心の世界でした。ところが、もはやここ最近のウイスキーブームはスコットランドという地域に限定されるものでは全くなくなり、世界各地でそのムーヴメントを巻き起こしています。そしてその発展も独自なものを遂げているところが少なくありません。新たなスコッチウイスキーの解釈が世界中で起こっています。スコッチウイスキーの作り手も本場から世界へと各地に活躍の場を求めているように思います。台湾のカヴァラン蒸留所はジム・スワン氏の影響無しに語ることは不可能であるように思いますし、韓国初のウイスキー蒸留所であるスリーソサエティーズもスコットランドの蒸留家を責任者として招聘しています。また本場のスコットランドに学んだあとに、その知見や技術を持ち帰る動きもあります。スコッチウイスキーの伝統と文化はもはやスコットランドに限定されるものではなく、世界中に広まっているように思います。この動きは更に今後も本格化し多様化するように思います。この中で、もう一つ別の側面も紹介しておきたいです。それは「女性」の役割です。ウイスキーは従来、作り手も飲み手も「男性」が中心の世界であったと思います。しかし、昨今、この世界に飛び込んで主要な地位を獲得する女性が増えてきています。先ほどから何度も紹介しているナクニアン蒸留所は、創設者が女性です。また、マクミラ蒸留所はマスターディスティラーという品質管理責任者が女性です。彼女たちは往々にしてこれまでにない問題意識や価値観を提起してスコッチの可能性を広げているように思います。これからもこうした作り手や飲み手の多様化が広がることでスコッチウイスキーの可能性と世界観は更に豊かなものになるのではないでしょうか。さて、最近の記事更新不足を埋め合わせるためではありませんが、業界の動きの観察と所見を簡単に述べていきました。これまではこうした動きが珍しかったこともあり「見つけたら書く」という感じでしたが、今ではこれらの取り組みが普通になってしまいフォーカスを絞るのが難しくなってしまいました。こちらももう少し考えをまとめながら流されることなく自らの注目するポイントを明確化していく必要があると思っています。それでは、久々でありますがナダゴローがお届けしました。 >>BACK HOME

港町神戸の繁華街に国際色のあるバーを発見。インターナショナルバー・ナスティハウスさん。

こんばんは。スコッチマスター竹ちゃんこと竹ボーがです。今回は港町の神戸にやってきました。神戸は何度も来ているのですが、街の規模の割には面白いユニークな雰囲気のバーがたくさんあると感じています。こちらのブログでもいくつか紹介してきました。ひとつの都市でここまで何度もカバーしてきたところもないのではないでしょうか。さすが神戸といったところです。繁華街周辺はすごくきれいに整備されて街は美しくなった印象ですが、昔ほどの大人の活気は無いような感じです。やはり仕事関係というかサラリーマン層が薄くなったのかなと思います。駅を出たら客引きが歌舞伎町並みにすごいのですが、そこを過ぎると逆にすごく静かで人通りもまばら。そんな中、今回は敢えてその真ん中に飛び込んで、何か面白いところはないかと歩いていました。いくつか雰囲気の良さげなbarもあったのですが到着したのが時間的にも遅くてあまり深酒もしたくなかったので、軽くサッと飲めるところは無いかと更に探していると、なにやら怪しげな看板を発見。INTERNATIONAL BARという看板が目に飛び込んできました。看板は地下のお店を指していて、ちょっと迷いましたが、意を決して階段を降りていきました。名前はナスティハウス。ううん、なにやらちょっと不安です。笑伝説のスコッチバー、メインモルトさん本格派のワインバー、ノラックさんエキゾチックな大人のバー、ムーンライトさん カウンター席から。水タバコが見えます。 店内はカウンター席とテーブル席が少しといった普通のカジュアルバー的な感じでした。すでに真夜中を過ぎていたのでかなり出来上がった状態でみんなで踊ったりしているのかと思いきや、かなりひっそりしていてお客さんもカウンター席に若者が二人座っているだけでした。若者はカードゲームに興じていて、どこの国の方かは分かりませんでしたが、観光客というよりは在住の感じでした。特に会話は交わしませんでしたが大人しい感じでした、これから更に仲間が来るのかなんなのか、とにかく想像したより静かでビックリしました。でも、こちらとしては逆にちょうど良くて、カウンターに席を取りとりあえずウォッカトニックを頼みました。ちなみに、テーブルチャージもなく会計は750円ぽっきりでした。オーナーは外国人の方で日本語もできるようでしたが、隣の外国人とは英語で会話を交わしていたので、自分も合わせて英語にしてみました。オーナーは陽気でフレンドリーなタイプ。店は時々音楽もやっているようで後で調べたらDJイベントがあるとのこと、もしかしたらDJとかやってる方だったのかもしれません。最初はアメリカ人かと思いましたが、ナイジェリアのご出身とのことでお店も結構長くやっているようでしたが、全然気づきませんでした。他の店の灯りが暗くなっていたので、ようやく自分の司会に入ったのかもしれません。こういったタイプのバーは新宿の歌舞伎町のゴールデン街や、横須賀のどぶ板とかにありますけど、まさか神戸のど真ん中でもあったんですね。結局のところ自分の後にお店に入ってきた方もいなくて、普段がどんな感じなのか、どのようなお客さんが来るのか、などは分かりませんでしたが、なんとなく外国人向けなのかなという雰囲気はありました。 ウォッカトニックと。壁にある絵はオーナーさんかな。 次の日の朝が早かったのウォッカトニック一杯でお店を後にしました。街はもうかなりひっそりと静まり返っている感じでしたが、スナックなどの灯りはまだどこも点いていました。中からカラオケが聞こえたりするところもあって、とりあえず夜の賑わいも取り戻しつつあるようです。でも全体的には東京と比べると、この時間になると大人しい印象です。とにかく人通りがありません。神戸について言えば、以前に立ち寄った新幹線の新神戸近くのお好み焼き屋さんで伺ったのですが、昔は真珠などの加工や貿易を手掛ける会社さんがたくさんあったのが、今はすべて観光客向けのホテルなどに変わってしまい、随分とお客さんが減ったと嘆いていました。ビジネス関係の人と、観光客とではお金の使い方も違うと思いますし、まして夜の街とかはかなり打撃にはなっているのではないでしょうか。ただ、そこもお互いにとっての良い面とそうでない面があるので、ビジネス客で潤う店もあれば、観光客相手のお店もあるわけで、一概にどちらが良いとも言えないのかもしれません。もちろん、両方が活況であればそれに越したことも無いのかもしれませんが。ただ、一つ言えるのは、新宿の歌舞伎町とかもうそうでしたが、昔は本当に怖くて昼でも近づきづらかったところが、今では観光地化のような姿を呈するようになったことに時代の流れを感じます。三宮周辺も、個人的には昔は夜は特にあまり近づきづらい場所でした。(今はキャッチがスゴイので別な意味で近づきにくいですが汗)街の雰囲気も変われば、客層も変わる、そしてバーの雰囲気も変わってくる。こうした循環がどのような変化をもたらすのか、そんなことを考えていたらホテルに着きました。そんなわけで今回は神戸から竹ボーがお届いいたしました。年内はもう1回か2回くらいは遠出をする予定があるので、またblog記事をアップできればと思います!ごきげんよう!

四谷三丁目のバル・エルロシオさんでシェリー酒を勉強する。

どうもこんばんわ。スコッチマスター竹ちゃんこと竹ボーです。平日の仕事帰りに甲州街道を下っていると、気になる看板を見つけました。「シェリー・バー」。シェリーを一押しで持ってくるところってなかなかないイメージです。さすがは四谷三丁目、大人の界隈です。お酒を飲む予定は特になかったのですが、どうしても気になったので一旦通り過ぎた道を戻って引き返し、階段を昇ってお店の門をたたきました。扉を開けると薄暗い感じのオーセンティックーバーのような雰囲気。表の看板の感じから、ちょっとカジュアル系を想像してしまったのですが、かなり本格的な様相です。お店はカウンターがメインでバーテンさんもピリッとした着こなし。ゆるい感じの看板でここまで引き締まったギャップを作るとはさすが四谷三丁目、奥渋や上原みたいな格を感じます。さすがは天下の甲州街道。まだ、時代劇のような下りはさておき、中身の話に入りたいと思います。汗 シェリー飲み比べセットが1,500円。 初めから狙いはほぼこれでした。シェリーの飲み比べセット。スコッチウイスキーを飲んでると樽熟成でシェリー樽というのは必ず出てきます。フィノやらオロロソやらPX(ペドロヒメネス)やら、というものなんですが、正直いまひとつ理解をしていませんでした。フィノが辛口で、オロロソやは甘口だという教科書的なことは以前にも見たり聞いたりはしていましたが、実際にそのシェリーそのものをじっくりと飲んだことはありませんでした。酒屋さんでもワインとかは普通に買ったりしますけど、シェリーも売っているのは見たことはあるけど、さすがに買ってのもうと思ったことはありませんでした。やっぱりどこか酒精強化ワインということで、アルコール度数だけでなく、質感的にも「重たい」イメージがありました。なので、今回それらを少しづつ飲み比べることができるセットがあるということで、迷わずチョイス。正確には更にメニューの中から細かく分かれたシェリーの種類から選べるのですが、自分はとにかく知っているものということで上記の3種、すなわち「フィノ」「オロロソ」「ペドロヒメネス」(あと後で追加して「アモンティリャード」も)を頼みました。フィノはそのままの通り辛口で、すっきり飲みやすく、オロロソは独特の甘さが、ペドロヒメネスに至ってはトロミのある質感のかなりネットリとして甘味が口の中に充満します。ここまでバリエーションがあるのに、すべて「シェリー」とくくられていることに驚き。しかも、母材がすべて「白ワイン」というのも初めて知りました、酸化して赤くなるのですね。このように何も知らなかったのですが、一つ一つを丁寧にバーテンの方が解説してくれたので助かりました。追加で飲んだアモンティリャードはフィノとオロロソの間くらいな感じですが、こちらも飲みやすくて美味しかったです。シェリーに関しては完全なド素人なので、銘柄の一つ一つまではフォローすることができませんでしたが、どれもしっかりとした個性のある良いお酒でした。 日本初のカクテルベース酒、ワピリッツ。 最後についでというか、カウンターテーブルの横に気になるボトルがあったので頼んでみました。TUMUGIというWAPIRITSらしいのですが、日本酒造りで使われる麹菌を活かして作ったお酒を蒸留した日本初のカクテルベーススピリッツとのことです。熟成はしていないのでウォッカやジンのようなホワイトスピリッツということで、ストレートで味見をさせてもらいました。色目は透明なのですが、穀物系の甘味のするとても味のある原酒に仕上がっています。ホワイトスピリッツにここまで味が残るのは正直驚きました。時々スコッチウイスキーでもニューポットを飲み比べ用になめたりすることはありますが、それに近いような味わいかもしれません。うまい表現が見つかりませんが、良く出汁が出ている感じです。これを柑橘系のフルーツを添えてソーダ割にするのが、メーカ推奨の飲み方ということで、そちらも試してみましたがド真ん中ストライクです。贅沢すぎるハイボールとでも言うか、柑橘系の味と原酒の質感、そしてソーダの炭酸が非常に良いバランスです。何杯でも行けそうです。(笑)後で調べたらこれはiichikoなどを作っている大分の三和酒類さんの創作なようで、このボトルの他にもいくつかラインアップがあるようでした。ぜひまた機会があれば試してみたいと思います。また、今回は試すことができなかったのですが、ウイスキー関係も興味深いものがあるようだったので、次回お伺いした時はそちらも味見ができればと思います。カウンターに並んでいたボトルなどを拝見すると、シェリーやウイスキーの他にも広い視野でお酒に興味を持たれているような風であったので、また勉強にお伺いできれば良いなと思いました。予定外にフラリと立ち寄っただけでしたが、とても収穫が多かったです。ではでは、竹ボーが四谷三丁目界隈からお伝えしました! ワピリッツをおススメの柑橘ソーダ割で。絶品でした! 画面クリックで三和酒類さんのWAPIRITSページへ。