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ラフロイグ10年

ラフロイグ10年

舌の上で爆竹が踊り、煙が火を噴く!今日の締めはこれで決まり。

いきなりつまんない宣伝文句を並べてしまいました。今回ご紹介するのはLAPHROAIG(ラフロイグと呼びます)の10年です。「スコッチウイスキーの聖地」とも言われるアイラ島の南に位置します。両隣にはLAGAVULIN(ラガヴリン)とARDBEG(アードベグ)という同様に超有名なスコッチウイスキーの蒸留所が並んでいます。アイラ島のウイスキーはピート(泥炭)の特徴的なフレーバーが有名で、とくにこの3銘柄はその特色が強く、中でもラフロイグはシンプルで分かりやすいです。

前の記事でタリスカーのソーダ割りをご紹介しましたが、こちらも同様に「ソーダ割り押し銘柄」ということで紹介したいと思います。今回は特段のエピソードは無いのですが、ラフロイグの強烈な個性をストレートなどで飲む前に、まずはソーダで割ってその感じを自分で確かめてみる!という目的のためです。

ラフロイグなどに代表されるアイラ・ピートの香りは薬品臭で例えられます。具体的には、「ヨードチンキ」「正露丸」の匂いです。味わいは煙りのようなスモーキーさが口の中に広がります。この特徴はストレートで飲むと良くわかるのですが、初めての方はとりあえずソーダ割か水割りで飲んでみることをお勧めします。かなり好き嫌いが分かれるかなと思います。ですが、あくまでこれもスコッチウイスキーのフレーバーの一つなので、合わなくても他にもいろいろなキャラのウイスキーがありますのでご安心を!逆にこれが好きだ!ということであれば、もっとアイラを極めていくと面白いかと思います。

まず先に、ISLAY(アイラ)島と、アイラ島の中でのラフロイグ蒸留所の位置を確認しておきましょう。アイラ島は、スコットランドの西端ともいえるところで、位置的には隣のアイルランド島との間にあります。その中で、ラフロイグ蒸留所は島の南側の海沿いに面していることが確認できるかと思います。因みに、海沿いに面しているのは、物資などを運送するときや樽詰めの商品(ウイスキー)を出荷するときに船で運ぶのに便利だからです。アイラ島は見ての通り辺鄙な場所にあり、スコットランドの本島とはつながっていないため、海運が非常に重要な役割を果たしてきました。

ラフロイグ蒸留所
海に面する蒸留所の建物(https://www.tripadvisor.com/)
アイラ島の場所
https://en.wikipedia.org/
ラフロイグ蒸留所の場所
https://en.wikipedia.org/

次は「ピート(泥炭)」について少し解説をします。ピートというのは簡単に言うと石炭の生焼けみたいなものです。大昔の植物が地中に埋まり、完全に炭化したものが「石炭」ですが、「ピート」というのは泥炭というより、中途半端に固化してドロドロの状態になったままのものを意味します。寒冷地に多く存在し、日本でも北海道などに多く存在します。これを取り出し、ウイスキー造りにおいて麦芽を乾燥させるときの燃料に使います。この時に、その香りが残ったものが、いわゆるピート臭です。因みに、泥炭というのは言わば「可燃性の泥」なので、古くは家庭用の燃料としても広く使われていたそうです。

ピート取り出し作業の様子(https://www.thetimes.co.uk/)
Northern Peat & Moss Company
Northern Peat & Moss Company社のHPより

さて色々と前置きが長くなってしまいましたが、要するにラフロイグ10年というのはスコッチウイスキーの聖地、アイラ島で造られるとてもユニークな味わいのシングルモルトウイスキーだということです。あまりにも個性的な味わいですので、口に合うかどうかは評価が分かれるところかと思いますが、まずはソーダ割りで一杯味わってほしいです。ピートも産地によってフレーバー感が違うと言われていて、アイラ島のピートはどちらかというと磯の香りを内包したような特徴があります。スコットランド本島でも北東部に産地がありますが、そちらはフローラルさが特徴で、これはスコットランドの大地に咲き誇る「ヘザー」という花の影響ではないかと言われています。(→こちらもまた紹介をしていきたいと思います。)

スコットランドの代表的な花「ヘザー(heather)」(https://www.scottish-at-heart.com/)

ラフロイグ10年のソーダ割りを試してみてもし気に入って頂けたのなら、同じアイラ島の中で先にご紹介した隣近所のラガヴリンやアードベグ、更には少し外れのボウモアなども飲んでみると良いかもしれません。ラフロイグ銘柄でも熟成樽や年数の違いなどで色々なヴァリエーションが用意されています。また、少しピートは苦手だなと思った方は、ハイランドやスペイサイドの軽やかでフローラルなウイスキーを紹介できればと思います。因みに、アイラ島の中でもピート焚きをしない蒸留所もあり、ブナハーベンなどが有名です。とりあえず、次回はもうしばらくソーダ割りに合う銘柄を追い続けるという事で、軽くライトなピートということで「カリラ12年」を紹介したいと思います。